14/12/22 19:32:33.19 QnY7Gtr10
ひと:小林可夢偉さん 今もトレーニングに励む永遠の"F1浪人"
「ギュイーン・・・ガシャン!」
兵庫県のとある寂れたカート場。コースに何度もクラッシュ音が響き渡る。
「ここまで来たらトコトン待つしかないやん」
マシンを操るのは地元尼崎市の小林可夢偉さん(58)。今ではその雄姿を
知らない世代も増えてきたが、かつてF1ザウバーチームでエース格を務めた男だ。
2014年にシート喪失し今年で30年。小林さんは今でも毎日カート場に通っている。
二度目の募金に失敗し家計は苦しい。それでも内縁の妻・優さんはいつも食卓を豪華に飾ってくれる。
「お金はなくても私にはこの技がありますから」
優さんは微笑み、目にもとまらぬ速さでカメラマンの尻ポケットから財布を盗る。
その時だった。
「優!手伝わんかい」
静まり返っていたコースに小林さんの声が響く。
視線を向けるとタイヤバリアにカートが乗り上げている。
「もう日課になりました(笑)」
そう言い残すと優さんは嬉しそうに走っていった。