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プライバシーを守って働きやすい業界に―。物流大手の佐川急便が全国の自社トラックに掲示していたドライバーの名札を廃止した。
運転マナーの向上を目的に３０年以上前から行ってきたが、交流サイト（ＳＮＳ）で名前を拡散される恐れや、
女性ドライバーからの不安の声を受けて取りやめた。
佐川急便は２月からトラックや軽バン計約２万６千台の後部に付けていた名札を試験的に外し、３月に廃止を決定した。
４月以降はトラックに限って営業所名を記した札に貼り替えている。
路肩での一時停止などに対し通行人からしつこいクレームが来る場合があり、安全推進部の山田晋部長は
「ＳＮＳで個人名が拡散されるなど従業員に危害が及んでからでは遅い」と話す。
全ての車にドライブレコーダーを設置して従業員の乗務を管理しており「マナー向上」の名目は形骸化していた。
名札廃止に伴う営業面の不都合などを訴える現場の声もないという。
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