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高速道路の無料化、事実上棚上げ 有料2115年まで
2023年1月28日 18時0分
国土交通省は高速道路の料金を利用者が支払う期間を、現行の2065年から50年延長する方針を固め、2月上旬にも通常国会に関連法案の改正案を提出する。
老朽化対策や4車線化の費用を確保するためで、無料化が事実上棚上げされた形だ。だが、将来的な高速道路での自動運転導入などで追加投資が必要となれば、さらなる延長は避けられず、現実的な議論が求められる。(福田涼太郎)
「(有識者会議の)中間答申でも道路交通を取り巻く環境の変化などを見据えながら、議論を継続する必要があるとされている」
斉藤鉄夫国土交通相は17日の定例記者会見で、高速道路無料化について「現実的ではないのでは」との質問に、改めて検討を続ける方針を示した。
政府は05(平成17)年の旧道路公団の民営化に伴い、料金徴収を50年までとし、その後は無料開放する方針を定めた。しかし、12年に発生した中央道笹子トンネルの天井板崩落事故で、高速道路の大規模な修繕が必要と判明。国交省は財源確保のため、徴収期間の15年延長を決めた経緯がある。
トンネルや橋をはじめ耐震化を含む修繕・更新が次々と必要になる中、昨年12月に発表された首都高速道路の更新計画では3千億円の追加費用が計上された。
また、国交省は地方部で暫定的に2車線で運用している区間の4車線化を進めており、事故発生箇所などの区間から急ピッチで整備している。こうした事業費の確保にも有料期間延長は欠かせない。
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