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Aさんによれば、宿泊療養の1日のスケジュールは、ホテル内のアナウンスで知らされるという。
毎朝6時と7時に2度、「朝食、検温、スマートフォンでハーシス(HER-SYS/厚生労働省の新型コロナウイルス感染者等情報把握・管理システム)に入力してください」というアナウンスがホテル内で流れ、1日がはじまる。
そして療養者は自らエレベーターで1階に降りて朝食を取りに行く。朝9時にも再度、ハーシスに入力。昼11時半に昼食。午後4時には検温とまたハーシス入力で、午後6時に夕食となる。
「コロナに感染して療養のためにホテルにきているのに、ホテル内のアナウンスがすごい大音量でした。寝不足になり、身体にこたえた。何のための療養なのか」
Aさんはこう振り返る。さらに問題は食事の内容だ。Aさんは報道などで国が宿泊療養者のために1食あたり1500円相当を負担していることを知っていた。だが、はじめて療養所の朝食を見て驚いた。それ以降、入院中は食事をスマートフォンで毎日、撮影したという。
「朝食は毎日、同じメーカーのパンとジュースです。味はまったく代わり映えしないです。夕食だけは宿泊療養を開始するときに魚野菜系か肉系か、2つのメニューから選べます。最初に選ぶと途中から変更は不可。食事はアナウンスから2時間以内に取りに来いという制限がある。その際、エレベーターに宿泊療養者が集まるので、密になります