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● 「同じ経験」をした 在留邦人たち
ほかの在留邦人に話を聞いても、皆、同じような経験をしたようだった。学生の長谷川さん(20代女性、仮名)は、パレスチナの大学に留学中に「悲しい思い」をした一人だ。
「店に入ると、中にいた人たちが私の方を見てあからさまにコソコソ話をし始めました。それに対してアラビア語で文句を言うと、『何が悪いのか?』とでも言うような態度で、決して謝ろうとしませんでした。それが本当に悲しかったです」と語る。
その上で、長谷川さんは「私が受けた行為に腹を立てて、SNSで発信してくれたパレスチナ人の友人がいたことに救われました。もちろん差別は良くないことではありますが、日本もひと昔前までは外国人への差別はあったと聞きますし、パレスチナでもこれから変わっていってほしいと思います」とも語った。
長谷川さんの発言にもあるように、誤解していただきたくないのは、そうした侮蔑的な行動をとる人は全体の一部であるということだ。多くの人々はホスピタリティにあふれ、外国人を快く出迎えてくれる人ばかりだし、豊かな文化と歴史を持つパレスチナは訪問するに値する土地だ。
そもそも日本はパレスチナに相当な規模の資金援助と人道支援を行っており、関係は良好だった。大多数の良心的な現地の方も、在留邦人も、双方とも、ごく一部の人の心無い行為で「複雑な思い」を抱えてしまう事態となった。
あの悔し涙を流した日以来、筆者はトラウマを抱えてしまい、いまだパレスチナには行くことができない。それでも、また落ち着いたらぜひ行ってみようと思っている。
またパレスチナ側だけでなく、私が住むイスラエル側でもそうした「出来事」は存在した。実際、公共交通機関でも「独特な視線」を感じることはよくあることだ(ワクチン接種が進んだ現在ではほとんどなくなったが…)。
また、欧米諸国でも同じように被害を受けたアジア人は数えきれないほどいる。
思えば、日本でも残念ながら、国民全体から見れば少数の「ネット右翼」と呼ばれる人々が近隣諸国の人々に侮蔑的な発言をする事例は数多い。