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「このような作歌の過程に反省、批評が入り込んでくる傾向を貫之は「心余る」という言い方をした。
「月やあらぬ 春や昔の 春ならぬ わが身ひとつは もとの身にして」も業平の有名な歌だが、貫之はこれをあげて、
「在原業平はその心余りて言葉足らず、しぼめる花の色なくて、匂ひ残れるがごとし」と言った。
色なく、匂い残れるが如くであるかはどうかはともかく、「心余りて言葉足りず」の方は名評と言ってよく、この歌の評釈には契沖も宣長も貫之の評を引いている。」