24/01/08 12:37:13.75 0.net
最近はほとんどテレビを観ないね。たまにつけるのはゴルフの中継くらいだ。
昨今のテレビは吉本興業をはじめとするお笑いばかりで、“安かろう悪かろう”の世界になってしまった。
スッポンポンになってお盆で前だけ隠して笑いを取るような輩がいるけど、あれは芸でもなんでもない。
ただの酔っ払いの腹踊りだ。それで金をもらおうなんて、恥ずべきことだ。
昔よりタレントのギャランティが安くて使い勝手がいいから、テレビはどんどん彼らを起用する。
目立つことばかり考えて、人間性もなければ美学もない。ああいうキャスティングを見直さない限り、テレビは立ち直らないだろうね。
俺も『徹子の部屋』(テレビ朝日系)とか、テレビからのオファーはちょくちょく来るけど、断わってる。
スタジオで中身のないお喋りをしても、視聴者に響きはしない。
ドラマにしても、もっと制作陣の本気を感じたいんだ。NHK大河の『どうする家康』にしたって、主役(松本潤)が軽すぎて、まるで家康に見えない。
俺が大河の『琉球の風』(1993年)で家康役をやった時は、必死で人物像を掘り下げて演じたけど、
今はアイドルを出せば視聴率を稼げるという安易な考えで制作してるから、重みのないドラマばかりだ。
音楽の世界もだいぶ変わったね。若い連中がサングラスをかけて平気でテレビに出ている。ゴツゴツしたネックレスや指輪、ピアスを付けて、流行に乗って目立とうとするだけだ。
アイドルも変な髪の色をしたのが大勢でワーワー出てきて、器械体操みたいなダンスをしてる。ピンで出てきて、「ああ、こいつはカッコいいな」と思わせる奴がいないよ。
こうやって苦言を呈すると「老害だ」とか「偉そうなこと言いやがって」と睨まれるから、みんな口をつぐむんだ。俺のように堂々とモノが言える役者はもういない。昭和の芸能界を肌で知り、今日まで生きてきた人間は俺だけになってしまった。
本来なら通行人や脇役程度の連中が主役を張っている。俺はもう、そんなテレビに出ることは御免被りたいよ。
(第2回に続く)