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バスケットボール男子日本代表のエースで、世界最高峰の米NBAで活躍する八村塁(26=レイカーズ)が、日本協会(JBA)に対する不信感をあらわにしている。
28日には、代表のチームメートである渡辺雄太(B1千葉ジェッツ)が確執の発端について説明し「誰が悪いとかではない」と“仲裁”に入った。バスケットボールコメンテーターの塚本清彦氏(63)が騒動の背景を、ひもといた。
一連の騒動の要因は、ひと言でいえば「文化の違い」が大きいだろう。日本などアジア圏では平等の精神が重視されるが、米国は格差社会。特に米プロスポーツの世界では、格差があって当然というカルチャーが存在する。
NBAのスーパースター、レブロン・ジェームズ(レイカーズ)が米代表チームに参加する際には、リムジンでの移動や宿泊先のスイートルーム利用などが、球団から協会に要求される。八村も現在、その名門チームでスタメンを張る立場。環境や立ち位置に見合う権利として、特別な食事や宿泊先を求めることは決してわがままではない。
八村の発言によって波紋が広がり、新生ホーバス・ジャパンは前途多難な船出となった。理想を語れば、八村が再び日本代表ユニホームで活躍する姿を再び見たい。とはいえ、八村は代表招集を拒否する権利を持っている。組織論の基本として、最もやってはいけないことは、彼の発言によって指揮官が代わることだ。対話を重ねて解決策を模索してほしい。八村がやりやすい環境を整えることも協会の使命といえる。
バスケットボールが世界に普及したのは、初代ドリームチームが出場した92年バルセロナ五輪以降。そこから約30年を経て、文化がさらに成熟された。日本はBリーグが誕生してまだ10年に満たない。野球やサッカーと異なり、海外で活躍する選手はほんの一握り。その中で、優先順位を学ぶことが重要となる。
こうした騒ぎは、どの国でも起こりうること。これを乗り越えることで(27年)カタールW杯でのオリンピック(五輪)出場切符獲得や28年ロサンゼルス大会での1勝に結びつけてほしい
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