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阪神 新外国人候補にケストン・ヒウラ メジャー通算50発、18年練習試合で大谷撃ち 大山流出の“有事”に備え
阪神が来季の新外国人候補として、前エンゼルスの日系3世、ケストン・ヒウラ内野手(28)をリストアップしていることが16日、分かった。
メジャー通算50本塁打の実績を持つ右打ちの内野手で主に一塁を守る。大山悠輔内野手(29)が国内フリーエージェント(FA)権を行使。球団は全力で慰留に努めているが、主砲流出に備え最善を尽くす。
“有事”に備え藤川阪神が動き出している。関係者によると、新たな外国人候補として前エンゼルスのケストン・ヒウラが補強リストに名を連ねていることが判明した。
父は日系、母は中国系で、ミドルネームは「ナツオ」。虎党にとっても親近感を抱きやすい名前を持つ。カリフォルニア大学アーバイン校から17年の全米ドラフト1巡目(全体9位)でブルワーズに入団。
18年には米大リーグ機構(MLB)が発表したプロスペクト(有望株)ランキングで32位、チーム内では1位に格付けされた。
ブルワーズ傘下に所属していた18年3月には練習試合で当時エンゼルスの大谷翔平と対戦。初球の直球をはじき返し、左中間へ二塁打を放っている。
19年にメジャーデビューを果たすと84試合に出場し、打率・303、19本塁打、49打点の好成績を残した。20、22年にも2桁本塁打を記録。メジャー通算50本塁打と長打力に期待がかかる。
近年はマイナーリーグが主戦場だったが、今年6月にエンゼルスとマイナー契約を締結。7月にメジャー昇格を果たしたが、10試合の出場で同月に40人枠から外れ、DFA(事実上の戦力外)となっていた。
4番を担ってきた大山が国内FA権を行使。球団は何度も交渉を重ねながら全力で慰留に努めてきた。
最長5年間、総額20億円規模の大型契約を提示したとみられるが、巨人は5年契約に1年の延長オプションを加えた最長6年間の長期契約を提示したもよう。争奪戦に発展し、大山の去就は流動的となっている。
さらに原口も国内FA権の行使を宣言。両選手が流出すれば、一塁を守れる右打者2人が一気に抜けることになる。球団は不測の事態に備えて複数の外国人をリストアップ。「右打ちの一塁手」であるヒウラは後釜として最適な人材でもある。
ビーズリーとゲラは残留で大筋合意に達している。嶌村球団本部長は来季の外国人補強について「5人に戻す」と明言。新たに3人の外国人選手を獲得する方針を明かしていた。
「投手、野手の(人数の)振り分けはいろいろなプランがある」と語っていたが、内野手の補強は必須。ヒウラは10月にFAとなっており、獲得に大きな支障はない。“虎のナツオ”が誕生するのか、今後の動向から目が離せない。
◆ケストン・ヒウラ(Keston Hiura=フルネームはKeston Wee Hing Natsuo Hiura) 1996年8月2日生まれ、28歳。180センチ、94キロ。右投げ右打ち。内野手。2017年のMLBドラフト1巡目でブルワーズから指名されてプロ入り。メジャーデビューした19年は84試合で打率・303、19本塁打、49打点。20年も13本塁打で2年連続2桁アーチ。24年はエンゼルスでプレー。メジャー通算50本塁打、マイナー通算99本塁打。日系でミドルネームに『ナツオ』。