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2024-11-16
TOKYO FMをはじめJFN全国38局が毎年“文化の日”に送る全国ネット特別番組『FM FESTIVAL』。2024年度は、11月4日に「FM FESTIVAL 2024 竹内まりや 45th Anniversary Special~まりやとわたしのPrecious Words~」が放送されました。番組ゲストには、デビュー45周年イヤーを迎え、10年ぶりのオリジナルアルバムとなる新作『Precious Days』をリリースしたシンガーソングライター・竹内まりやさんが出演。番組進行は住吉美紀が担当。番組では「プラスティック・ラブ」と「元気を出して」の制作エピソードを語ってくれました。
(中略)
住吉:1984年のアルバム『VARIETY』に収録されている「プラスティック・ラブ」へのリクエストをいただきました。
竹内:私も海や山に囲まれた田舎で暮らしていた人間なので、流行りのDiscoで踊り明かしたこともなければ夜更けの高速で眠りについたこともないんです(笑)。だけど、それを想像しながら“都会の孤独感”みたいなものをこの曲で表現したかったんでしょうね。
住吉:『VARIETY』は結婚・出産で音楽活動を休止したまりやさんが、本格的に復帰された際のアルバムでもあるんですよね。
竹内:そうですね。結婚後初のアルバムでした。
住吉:しかも、収録曲すべての作詞・作曲をまりやさんが手掛けられていて、シンガーソングライターとして踏み出した記念すべきアルバムですよね。
竹内:先ほど紹介した「僕の街へ」でさよならを告げた世界から、一旦自分が家に入って、家のことを中心に生活をし始めたら、いろんな人から楽曲の依頼が来たんですね。
それを書いているあいだになんとなく自分のための曲ができて、そのなかの1つが「プラスティック・ラブ」だったんですよね。2年半休んでいるあいだに生まれた曲なので、やっぱりその時間は必要だったんでしょうね。
住吉:なるほど。
竹内:ずっと家にいて過ごす時間が、自分のためのこの曲を書かせてくれました。いろんなタイプの曲を書きたいなと思っているなかに、山下達郎が歌ったら面白そうなダンサブルな曲で、都会がテーマになっているものを目指してできたのが「プラスティック・ラブ」です。
住吉:達郎さんを意識されていたんですね! たしか、前回のFM FESTIVALでは達郎さんもご出演なさっていて、「プラスティック・ラブ」に関しては「こんな曲と歌詞も書けるんだ!」って思われたとおっしゃっていましたよね。
竹内:そのことはよく言ってくれるんですよね(笑)。そのときに、このアルバムは半分人に書いてもらうんじゃなくて、「全曲自分が書くアルバムにしなさい」と彼が決めたんですよね。「プラスティック・ラブ」を書いたことによって、全曲自分で書いて達郎がアレンジするアルバムにシフトしていった感じがしました。
住吉:きっかけとなった曲だったんですね。「これはいける」って思われたんでしょうね。
竹内:実際、トラックができあがったときに私のなかではベストトラックだなと思ったんですよ。アレンジや演奏とか全部含めて。私の歌とか歌詞っていうよりは、「トラックとしてなんて魅力的なんだろう」と思ったんです。それが今はシティポップとして、海外の人にも通用している大きな要因の1つだったと私は思っています。
◆薬師丸ひろ子をイメージして「元気を出して」を書いた
住吉:リスナーのみなさんからは、まりやさんの楽曲のなかで歌詞に思い入れのある曲をリクエストしていただいています。そのなかで断トツに票数が多かった曲はどれだと思いますか?
竹内:リスナーの年代にもよると思うんですよね。たとえば、広い年代で考えると「人生の扉」かなと思うんですけども、どうでしょう?
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