24/01/31 21:56:48.02 1A69OTll0.net
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作家で医師の知念実希人先生のコメント
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最初はあまりにショックで思考がまとまりませんでしたが、少し落ち着いてきたので僭越ながら創作業界の末席を汚す者として、私見を述べさせて頂きます。
幸運なことに現在放映中の『となりのナースエイド』をはじめ、拙作の映像化の際は、プロデューサーをはじめスタッフの皆様が、原作者である私に敬意を払って下さり、ともに協力してよい映像作品を作るという目標に向かうことができました。
ただ、すべての現場がそうでないことはよくわかっています。
実現しなかった映像化プロジェクトの中には、映画プロデューサーがミステリ作家である私に
「ミステリ要素とかはいらないんで恋愛映画にしましょう。そうしたら売れますよ。あなたの作品をこっちでうまく変えて映像化してあげます」
という信じられない発言をして、その場で交渉を打ち切ったなどという苦い経験もあります。
自分が生み出した大切な作品をないがしろにされ、勝手に意に沿わない改変されることに対する原作者の苦しみは痛いほど理解できます。
原作者にとって自らが苦しみ、悩みぬいてゼロから生み出した作品は、我が子のように大切なものです。
自分の作品を映像化することは、よく「娘を嫁に出すようなものだ」と例えられます。
その作品に込められた自分の『想い』が踏みにじられたら、多くの原作者は身を裂かれるような苦しみをおぼえます。
映像化にかかわる方々、とくにプロデューサーの皆様は、そのことを心の隅に留めていただき、できれば原作者と前もって密にコミュニケーションをとって、どうすればその作品をよりよくできるのか、しっかりと話し合って信頼関係を築いていただきたいです。
今回起きてしまったあまりにもつらく、あってはならない出来事に、多くの創作者は心から哀しむとともに、強いショックを受けています。
なぜ、真摯に作品を作ってきた方が、ここまで苦しまなくてはいけなかったのか、なぜ矢面に立たされてしまったのか、私も未だに理解ができません。
二度とこのようなことが起きないよう、今回の件を一過性の炎上で終わらせるのではなく、どうかしっかりと原因を突き止め、抜本的な対策を講じて頂きたいと願っております。
今後、創作者が意に沿わない改変で苦しむことが減ることを心から祈っております。