22/12/04 07:52:54.73 uQNiAvgX0.net
ロシア・ワールドカップが終わったときに森保さんから聞いたんですけど、2-0でリードしていたベルギー戦で相手がパワープレーをしてきたと。ベンチでどうする、どうすると相談している間に追いつかれてしまった。森保さんは、植田直通を入れて5枚にして跳ね返しましょう、と西野さんに提案できなかったことを悔やんでいました。その一方で、ベンチの指示を待つのではなくピッチ内で問題を解決できるようにならないとベスト8、ベスト4を狙うのは難しいと思った、と森保さんは言っていたんです。
カタール・ワールドカップへの道は、そこからスタートしているんですよね。これは吉田麻也や原口元気といったロシア大会経験者も話していることです。森保さんがなぜ選手たちに話し合わせ、自分たちで問題を解決させようとしているのかを彼らは分かっています。そういうチャレンジをしなきゃいけないということも理解している。だから、「森保さんは何もしない」なんて不満は選手たちから漏れてこない。それがカタール大会に向けたチャレンジだから。相手が形を変えるたびにベンチから監督が飛び出し、ああしろ、こうしろ、なんてやっている暇はないですから。
19年のアジアカップの決勝を思い出してほしいんですけど、相手のカタールは3バック+アンカーの4人で攻撃をビルドアップしてきました。日本は前線からハメられずにボールを運ばれて2点を先制されてしまった。でも森保さんは試合前に、相手はアンカーがいるよ、こうやってくるよ、その場合はどうすればいいか分かっているよね、という確認をミーティングでしていました。だけどいざ試合が始まったら選手たちが後手を踏んでしまった。2点を先行されたあとの前半35分ごろ大迫がピッチサイドに来て、森保さんが「サコと(南野)拓実が縦関係になって、両ワイドが行けばハメられるよ」ということを伝えてようやく修正できた。
それに対して修正が遅いという指摘はもっともなんですが、森保さんからすれば、ミーティングで確認したのだから気づいてくれるはずだと考えた。森保さんが反省していたのは修正が遅かったことではなくて、伝えたつもりになっていたこと。伝わっていなければ意味がないということの反省なんですよ。自分たちで考えて行動するのが苦手な日本人のメンタリティをどこまで変えられるか。このチャレンジがどんな結果をもたらすのか見てみたいと思います。