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大阪市生野区にある大阪偕星学園高校の野球部でコーチを務めていた水落雄基(31)が、教え子の球児に対する強制わいせつ罪で大阪府警察に逮捕されたのは、この夏の甲子園が開催されていた8月18日だった。
9月13日には、1年生部員(当時)だったA君が水落に陰部を咥えられた被害を府警に証言し、水落は強制性交等致傷の疑いで再逮捕された。10月1日の追起訴に際して罪名が「強制性交等罪」に切り替わったものの、A君は事件後に心的外傷後ストレス障害(PTSD)の診断を受け、今も苦しんでいる。
水落から被害を受けた生徒は、学校の調査によって明らかになっただけで14名に及ぶ。提出されている被害届も、逮捕に至った2件だけではない。未成年である被害者のプライバシーを守るため、これまで学校名を伏せて報道されてきたが、卑劣な被害を受けたA君の父親が、水落への怒りとこのようなモンスターを野放しにした学校の不誠実な対応を公にすべく取材に応じた。
「パンツを脱がされ、口外しないように…」
2013年に此花学院から校名が変更された大阪偕星学園野球部は、2015年に夏の大阪大会を制し、全国高等学校野球選手権大会にも出場した。今年3月までは韓国プロ野球の経験もある山本晳(セキ)氏が監督を務め、大阪では大阪桐蔭、履正社の2強に次ぐ第2グループに位置づけられている強豪私立だ。
その1年生部員だったA君は、昨年11月のある日、大阪府富田林市内のグラウンド内ミーティングルームに呼び出された。A君の父親が説明する。
「練習中に水落から『マッサージをしてやる』と声をかけられ、その施術中に股間を触られたようです。その日から、水落はことあるごとに息子と二人きりになろうとし、寮でも呼び出されるようになった。マッサージ中のわいせつ行為はだんだんエスカレートし、パンツを脱がされ、口外しないように写真を撮られたこともあったと聞きました。しかし事件が発覚した当初、息子は私たち家族には『冗談で(下腹部を)触られた』と話す程度だったんです。男からのわいせつ行為ですから、両親には言い出しづらかったのでしょう。しかし、実際の被害はもっともっと酷かった……」
罪名には「性交」の二文字が含まれている。A君が水落にセックスを強要されたのではないか―そんな懸念を抱く。
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