21/09/20 19:00:54.84 2FNDbF220.net
長年MLBの取材を続けていると、時としてMLBの現状を正しく日本に伝え切れていないことにフラストレーションを感じることがある
「Designated For Assignment」
MLBでは日常茶飯事のように使用される専門用語だ。
簡単に説明してしまえば、選手を40人枠から外す措置をとることをこう表現する。
基本的なことだがMLBの場合、メジャー公式戦に出場するためには原則、25人枠に入らなければならない。
そして、その25人枠に入ることのできる選手は、40人枠に入っていることが最低条件となる。
その一方で、どのチームもシーズンを通して固定した40人で戦うのはほぼ不可能なことになる。だからシーズンを通して(もちろんオフシーズンも)このDFAが実施されるわけだ。
このDFAという単語、日本ではどう表現されているのか。大抵の場合「戦力外」と訳しているのが一般的になっている。
確かに40人枠から外れメジャーの公式戦に出場できなくなるのだから、戦力から外れるのは間違いない。
だが、NPBなどで使用される「戦力外」と同じ感覚で捉えてしまうと、とんでもない誤解を招いてしまう。
DFAされた選手の選択肢は4つ。
(1)他チームへのトレード
(2)ウェーバー公示
(3)チームからの解雇
(4)マイナー行き
─で、DFAされた日から10日以内にいずれかの措置を施さねばならない。
ほとんどの選手は、最終的にマイナー行きとなる。
(1)「トレード」はDFA発表後に他チームから獲得の打診があった場合、両チーム間で合意に達すれば、そのままトレード移籍となる。
(2)「ウェーバー公示(=選手の支配権を放棄)」を受ける。そして、ウェーバー期間中に他チームが獲得を申し入れた場合、自動的にそのチームへの移籍が決まる。
(3)「解雇」となる場合は、選手側がそれを要求することがほとんどだ。
というのもチームが本当に解雇したい選手の場合は、DFAすることなく直接解雇処分をとればいい。
(4)の場合は25人枠から外れるとはいえ、そのまま同じチームに在籍することになる。(マイナー契約)