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4/16(金) 20:54
日刊スポーツ
元年俸120円Jリーガー安彦考真が格闘家デビュー戦でKO勝ち
「EXECUTIVE FIGHT 武士道」格闘家デビュー戦を白星で飾りポーズを決める安彦考真(撮影・小沢裕)
<EXECUTIVE FIGHT~武士道~>◇16日◇東京・八芳園
夢のRIZIN出場へ好スタートを切った。元年俸120円Jリーガーで、昨年から格闘家に転向した安彦考真(43)が、デビュー戦(2分×2回)で勝利を飾った。
安彦はサンボマスターの曲に乗って勢いよくリングに上がった。リングアナに名前を呼ばれると大きく右手を挙げた。相手はタイガーマスク姿で登場した会社役員の佐々木司(38)。1回から「練習してきた」という左の前蹴りを多用し、相手のボディにダメージを与え続け、ダウンを奪った。2回もコーナーに追い込み右、左と強烈なパンチを浴びせ続け、2度のダウンを奪い、KO勝ち。自身のあるスタミナで圧倒した。
勝利後、佐々木と笑顔で握手をした安彦は「タイガーマスク、むちゃくちゃ強かった。40歳で全部捨てて、Jリーガーを目指した。点は取れなかったけど、3年間やり遂げた。格闘技ではみんなウエルカムで受け入れてくれた」と力強く語った。
40歳でJリーグに、43歳で格闘技に挑戦した。自分だけでなく見ている人たちにメッセージを届けたい。「人生をかけて戦うことで40歳になってもまだやれるんだ、ということを思ってくれたら」と覚悟を持って挑んだ。J3水戸では年俸0円で契約。「ほとんど収入はなかった」。1カ月2万円の寮で生活し、昼食は寮の白飯を容器に入れて練習場に持って行くなどして、毎日を過ごした。スポンサーを自分で探し、1年後にようやくまとめて払うことができた。現在も自分で“営業”し、支えてくれる人たちとの付き合いを大事にする。「格闘技はサッカーと違って、ファンに対する向き合い方が違うと思う。品評会みたいなもので、お客さんがいて成り立つし、自分のパフォーマンスを評価してくださいという感じで評価を委ねる。ファイトマネーはいらないと思っている」。先月には若手アーティストの展覧会に行き、メッセージ性の強い作品を目の当たりにして、自分の生き様と重ね合わせた。
目標とする大みそかのRIZIN出場の可能性が見えてきた。試合を観戦した広報の笹原氏からは「いつかリングに上がることを期待している」とエールをもらった。安彦は「このままRIZINに向かいたいと思います。お願いしても出られる大会ではないので、僕にお願いしてください」と笹原氏に頭を下げた。「格闘技は本当に楽しい」。さらなる成長を重ね、大みそかのリングまで突き進む。【松熊洋介】
◆安彦考真(あびこ・たかまさ)1978年(昭53)2月1日、神奈川県生まれ。高校3年時に単身ブラジルへ渡り、19歳で地元クラブとプロ契約を結ぶも開幕直前のけがもあり、帰国。03年に引退するも17年夏に39歳で再びプロ入りを志し、18年3月に練習生を経てJ2水戸と40歳でプロ契約。19年にJ3YS横浜に移籍。同年開幕戦の鳥取戦に41歳1カ月9日で途中出場し、ジーコの持つJリーグ最年長初出場記録(40歳2カ月13日)を更新。20年限りで現役を引退した。
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