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millennium parade常田大希は個を突き詰め、花火を打ち上げる
インタビュー・テキスト
天野史彬
撮影:西田香織 編集:久野剛士(CINRA.NET編集部)
2021/03/08
URLリンク(kompass.cinra.net)
常田大希率いるmillennium paradeが、1stフルアルバム『THE MILLENNIUM PARADE』をリリースした。King Gnuの首謀者としてこの国のメインストリームを席巻している彼にとって、millennium paradeとはあくまでも「裏側」にある活動だと思われる人もいるかもしれないが、そうではない。
このmillennium paradeもまた常田大希にとってのひとつの「王道」であることが、きっとこのアルバムを聴けばわかるだろう。そのくらい威風堂々とした、濃密なフルアルバムだ。それは「祭り」をテーマとした、スピリチュアルで、それでいてパーソナルな世界。どこまでも根源的で大きく、同時に、どこまでも孤独で小さい……そんな不思議な感触は、「東京を世界に発信する」というプロジェクトのコンセプトの根幹にある思想からも伺える。ストリーミングを使って世界に日本の音楽を発信する役割を担うSpotifyが関わるKompassで、このアルバムの背景にある、個が世界に繋がるという感覚について、常田大希に語ってもらった。
◆常田が「個」としての音楽性を突き詰めて達する、壮大な音楽性
(※中略)
―常田さんなりに「祭り」というものを突き詰めていったときに、音楽作品に昇華するのはKing Gnuよりもmillennium paradeだった?
常田:やっぱりmillennium paradeは総合芸術に近い考え方をしているし、よりコンセプチュアルにアートできるのがこのプロジェクトなので。それに、やっぱり「パレード」っていう名前を付けているくらいですからね。
millennium paradeは当初から「百鬼夜行」をテーマにしてきたし、それは『千と千尋の神隠し』(宮崎駿監督 / 2001年)で神々が温泉宿に来るシーンをイメージしてきたから、millennium paradeにとって「祭り」っていうテーマは、すごく自然なもので。
―なるほど。
常田:このアルバムは、1人で、しっとりと祈るものというよりは、大勢の人たちが集まって花火を上げるような、祈るような……そういうものを作りたいなと思ったんです。
ただ、言っておくと、そもそも俺という人間は決して集団的な人間ではないんですよ。すごく個人的な人間だと思う。でも、そういう人間だからこそ、多くの人が集まるっていうことに、人一倍の強い思いを抱いているのかもしれないなと思うんですよね。
―根っこが「1人」だからこそ、誰かと祈りたいと思う?
常田:うん。きっとみんなもそうなんじゃないかなと思うんですけどね。
(※中略)
◆東京から世界に自身を発信する。それは、個人的なものを突き詰めた先にある。
―今日、常田さんの口から「祈り」という言葉が何度か出てきていますよね。
常田:音楽は祈りみたいなものだと思います。実態もないしね。
―そこにある「祈り」の形って、きっと特定の神を崇めるのとも違いますよね。
常田:そうですね。「神に祈る」みたいな形というよりは、「身近な人の幸せを祈る」みたいな……俺からしたら、音楽はそういうものです。
(※中略)
●millennium parade - Fly with me
URLリンク(www.youtube.com)
●millennium parade - Bon Dance (Live at Tokyo International Forum Hall A)
URLリンク(youtu.be)
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