20/06/07 14:15:08 odfoFvh39.net
30本塁打。それはプロ野球のホームラン打者の力を示す、一つの指標になる。この数字を超えた日本の強打者は、いつの時代も生まれてきたが、四半世紀以上も、30本以上を放った日本選手がいない唯一のチームがある。ロッテだ。
ロッテの和製大砲として、真っ先に思い浮かぶのが落合博満だろう。「神主打法」と呼ばれた独特の打撃フォーム。両翼89メートルの川崎球場が本拠だったが、卓越した技術で左右に打ち分け、本塁打を量産した。その落合が3度目の三冠王に輝いた1986年の50本塁打が、ロッテの日本選手が最後に記録した「30本塁打」以上だ。
それから33年間、日本選手の年間最多本塁打は、初芝清が95、98年に放った「25本」。2位は「24本」で、2008年に大松尚逸、18、19年に井上晴哉がマークした。さらに続くのが、初芝と井口資仁の「23本」、初芝、堀幸一、サブローの「22本」。1987年以降、20本塁打以上を打った日本選手は8人しかいない。
特にこの30年近くは、本拠に吹き荒れる“マリンの風”に悩まされてきた。
92年、川崎球場から、千葉マリンスタジアム(現ゾゾマリン)に本拠を移転。東京湾の海岸から約150メートルの距離に位置し、バックネット裏の客席からは海に浮かぶ船が見えるほど近い。ゆえに、海風は弱まることなく球場に吹き付ける。昨年9月23日の福浦和也の引退試合では、球場表示で風速15メートルを計測した。
球場の外野側が海に向いており、陸地に向かう海風は、打者にとっては逆風だ。風は地上から高くなるほど強くなるため、上空で打球の勢いを止めてしまう。パワーが売りの外国人選手でさえ、千葉移転後の30本以上は7人。40本以上はいまだ誰もいない。
では、ここで一発を打つには? ロッテOBで昨季、1軍打撃コーチを務めた大村巌(現DeNA2軍打撃コーチ)は「打球を上げたら押し返されるが、ライナーは伸びる」と語る。上空の風は本塁後ろの壁にぶつかり、地表付近で投手方向へ吹き返すからだという。指導を受けたチームの昨季の本塁打数は、一昨季から倍増の158本に。日本ハムから加入し、32本塁打を放ったレアードも「低い弾道で、強い打球を打つ意識で練習をしている」。
本拠には18年オフ、外野フェンスが最大4メートル手前にせり出す「ホームランラグーン」が誕生し、本塁打は出やすくなった。今季は最大120試合となったが、日本選手最重量114キロの井上はいう。「(試合数が)大きく減ったと思っていない。40本を目指さないと、30本はいかない」(室田賢)
■12球団直近の30本塁打以上の日本選手
【パ・リーグ】
西 武 山川穂高 43本 2019年
中村剛也 30本
ソフトバンク 松田宣浩 30本 19年
楽 天 浅村栄斗 33本 19年
ロッテ 落合博満 50本 1986年
日本ハム 中田 翔 30本 2015年
オリックス T―岡田 31本 17年
【セ・リーグ】
巨 人 坂本勇人 40本 19年
岡本和真 31本
DeNA 筒香嘉智 38本 18年
阪 神 金本知憲 31本 07年
広 島 丸 佳浩 39本 18年
鈴木誠也 30本
中 日 和田一浩 37本 10年
ヤクルト 村上宗隆 36本 19年
山田哲人 35本
(所属は達成時、太字は本塁打王)
6/7(日) 11:30
URLリンク(headlines.yahoo.co.jp)