【映画】<韓国がアカデミー賞をとって日本がとれない「根本的な差」>at MNEWSPLUS
【映画】<韓国がアカデミー賞をとって日本がとれない「根本的な差」> - 暇つぶし2ch4:Egg ★
20/02/14 06:22:07 i0B83czb9.net
● 韓国コンテンツに共通する グローバル志向

 もう1つの要因は、コンテンツをつくる側のグローバル志向です。

 韓国は国内市場が小さいため、コンテンツをつくる側が最初から世界市場を視野に入れて制作しているという点も大きいはずです。この点については、韓国の映画やテレビドラマ、K-POPが世界に浸透している様子を見れば、明らかではないでしょうか。

 それに比べると、日本はまだまだ国内市場が大きいこともあり、国内である程度ヒットすればそれなりの収入が見込めるので、コンテンツをつくる側は国内市場での成功で満足しがちな面があります。それが日本のコンテンツが世界進出するうえで支障となっているのは否定できません。

 ただ、日本でも明らかに変化が現れているように見受けられます。これだけ人口減少(=国内市場の縮小)とグローバル化が叫ばれているので、企業と個人の双方のレベルで最初から世界市場を視野にコンテンツを制作する例が増えているように思えます。

 私が知っている範囲で見ても、たとえば私が顧問を務めるエイベックスは、花火大会を現代的なショーに進化させた「スターアイランド」を、国内のみならずシンガポールやロシアなど、世界各地に展開しつつあります。

 また、私の親友でもあるアニメのビジネス・プロデューサー、竹内宏彰氏(今大人気の新海誠監督を発掘した人)は、2003年にハリウッドと共同で『アニマトリックス』(アニメ版のマトリックス)を制作したのをきっかけに、ハリウッド人脈を広げていき、今やビリー・アイリッシュ(先月のグラミー賞で5部門を受賞した、米国で最もホットなミュージシャン)のアニメ・ミュージックビデオのプロデュースを手がけるなど、海外のアニメ市場で大活躍しています。

 そして重要なのは、これらの海外で大成功しつつある企業や個人は、政府のクールジャパン政策の支援を一切受けていないということです。政策はダメだけれど制作する側のポテンシャルはまだ大きいから、アカデミー賞のような華々しい成果はないけれど、日本のコンテンツは世界中で評価されている、というのがクールジャパンの現実なのです。

● ポテンシャルはある コンテンツ政策を大転換せよ

 この事実から得られる教訓は明らかです。私は、アニメやマンガ、J-POPなどのいわゆるポップカルチャーのみならず、日本各地で異なる魅力を持つ食や伝統文化など、日本の広い意味でのコンテンツはいまだに大きなポテンシャルを持ち、政府の頓珍漢なクールジャパン政策の恩恵に浴せなくても、制作する側の力だけで世界中から評価されています。

 そして、多くのコンテンツ制作者がグローバル志向を強めつつある今だからこそ、クールジャパン政策を正しい方向へ軌道修正して、政策的支援が政府と繋がりのある一部の企業ではなく、才能ある個人やチームに向け、かつ短期的な成果を求めないようにすれば、10年後か20年後に日本のコンテンツがアカデミー賞やグラミー賞を獲得できるのではないでしょうか。

 今回のアカデミー賞で松たか子さんが歌っただけで、これだけ日本中が盛り上がったのを見ても、日本が国際舞台で存在感を示すことができれば自信を取り戻せるし、世界の日本を見る目も変わるのではないでしょうか。

 今の内閣の布陣は総じてあまり評価できない中で、幸いなことに、クールジャパン担当副大臣は平将明議員という自民党きっての若手改革派が務めています。つまり、今はクールジャパン政策を大転換する絶好のチャンスなのです。

 『パラサイト』のアカデミー賞受賞がきっかけになって、コンテンツ制作者を支援する政策が正しく講じられるようになってほしいものです。

 (慶應義塾大学大学院 メディアデザイン研究科 教授 岸 博幸)


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