19/11/12 23:22:50 FiNoqk/f9.net
野球視聴者の実態
野球が深刻なのは、視聴者が超高齢化している点。
VRが測定する世界野球プレミアでの個人視聴率は平均で6%ほど、日本シリーズは5%ほどと聞く。しかもこの数字は、70~80代が20%ほどをとることで、平均が維持されているという。
明らかに野球は、高齢者向けコンテンツとなっている。
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VRの個人視聴率は公開されていないので、関東で2000世帯の視聴率を測定するスイッチ・メディア・ラボのデータで、スポーツ中継の性・年齢・属性などの含有率で確認してみよう。
野球で多いのは、M3-(男50~64歳)・M3+(男65歳以上)・無職層。要は年金生活の高齢者が、一人あるいは老夫婦のみで見ている場合が多い。
そして心配なのはFT~F3-(女13~64歳)での含有率が低い点。若い女性に人気がなく、子供と一緒にお母さんが見ているケースも少ない。
一方ラグビーW杯やW杯バレーボールは、C層(男女4~12歳)やT層(男女13~19歳)と、F2やF3-(女35~64歳)が多い。子供と母親が一緒に楽しんでいる家庭が多いと推測される。
しかも世界野球プレミアは、4年前に比べ明らかに世帯視聴率が下がった。
このままでは、野球人気は今後も低落しかねない。
テレビとスポーツの関係
全体状況を再び俯瞰してみよう。
今回3番組が激突したように、テレビでのスポーツ中継が増えている。背景には、録画再生やネットでの動画再生など、タイムシフト視聴が増えている現実がある。
リアルタイムで見ることに意義のあるスポーツが重用される所以である。
しかしラグビーがにわかに脚光を浴びたように、スポーツ中継が増えると、本物の迫力、スリリングな展開、気持ちの良いテンポ、感動を呼ぶストーリーなど、新たな要素が中継番組にも求められるようになる。
この意味で、過去の栄光の時代と変わり映えしない野球が、苦戦を強いられ地盤沈下しているのは納得できる。
ただし野球も、ソフトバンクの福岡、カープの広島、日本ハムの北海道、楽天の東北など、地域密着で高い視聴率を保っているエリアもある。
時代のこうした変化に出遅れた関東エリアで、野球の後退が特に目立つ。
種目の人気を高めるには、テレビの影響力は無視できない。野球も成功例から謙虚に学び、スポーツ中継戦国時代に生き残ってもらいたいものである。