17/08/04 23:11:36.12 CAP_USER9.net
新国立競技場が2020年東京五輪・パラリンピック後に、サッカーやラグビーなど球技専用になることが、本決まりになったようだ。
大会後に陸上のトラックの位置に観客席を増設し、8万人収容のスタジアムになり陸上競技場としての機能はなくなるという。なるほど、サッカーやラグビーではトラックをはさんでの観戦より、臨場感はぐんと高まり将来のW杯誘致にもつながる。
コンサートなどイベント開催にも、より都合がいい。アスリートならぬ収益ファースト。年間24億円と試算される維持管理費を捻出するためには「カネにならない」陸上には用がないらしい。
陸上“敗退”の最大の原因は大規模大会に不可欠のサブトラックを常設するスペースを確保できないことだ。東京五輪では絵画館前の軟式野球場に仮設するが、土地を所有する明治神宮側が「恒久使用」を断った。しかし、こんな問題は招致段階からわかっていたことで陸上は体よく母屋から追い出される感じだ。
新国立はデザインや建設費をめぐる混乱で着工が1年2カ月も遅れた。工事を急ぐあまり23歳の現場監督の自殺という痛ましい事案が起きた。19年11月完成予定だが、大幅遅れも予想され陸上としては最悪の場合、五輪・パラリンピックが最初で最後の大会になるかもしれない。
スタートラインに立った日本選手が「二度とここでは走れないのか」と、いきなり感慨に打たれることになったとしたら、おかしな話だ。
球技専門になるのに、東京五輪では新国立で閉会式(8月9日)前日の8日に行われる予定だったサッカーの男子決勝が、日程の都合で使用が難しくなったという。
8日は夜に陸上の決勝、9日は午前の男子マラソンと夜の閉会式。終盤はぎっしりと日程が詰まり、閉会式のリハーサルもあって会場の仕様転換が難しいのが理由だ。「新国立は建設費削減で開閉式屋根や空調がなくなり、猛暑の中の決勝をFIFAが懸念していることも影響したのでは」との声も聞く。
8日は夜に陸上の決勝、9日は午前の男子マラソンと夜の閉会式。終盤はぎっしりと日程が詰まり、閉会式のリハーサルもあって会場の仕様転換が難しいのが理由だ。「新国立は建設費削減で開閉式屋根や空調がなくなり、猛暑の中の決勝をFIFAが懸念していることも影響したのでは」との声も聞く。
決勝ができない場合、準決勝や3位決定戦、1次リーグなどの実施を検討しているが、それも難しいらしい。追加会場としてカシマスタジアム(茨城県)が決まり、新国立はサッカー会場から除かれる可能性が大きい。その末、五輪後は球技専用でござい、とは笑ってしまう。
「改修で十分使える」という建築家たちの訴えに耳を貸さず旧国立は取り壊したのに、大会機運を盛り上げるため故三波春夫さんら歌った1964年のヒット曲「東京五輪音頭」を引っ張り出し「新東京五輪音頭」として発表した。時代錯誤というか、やっていることが万事行き当たりばったり。もう笑うしかない。(作家・神谷光男)
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