17/01/30 13:42:15.40 CAP_USER9.net
同社広報は、本誌の取材に、「スカパー!でJリーグをご視聴頂いていたお客様には、大変申し訳ない気持ちでいっぱいです。Jリーグ以外の国内試合や海外リーグなど、これからもサッカー関連番組を充実させていく姿勢に変わりはありません」と無念さをにじませつつ回答した。
会社の、いわば「虎の子」だったJリーグ中継を失うことによる経営へのダメージがいかに大きいかは、想像に難くない。
では、スカパーから巨額のカネでJリーグ中継権をかっさらったパフォーム・グループとは、一体どのような会社なのか。
「今回話題になるまで日本では無名でしたが、デジタル技術を駆使して世界約100ヵ国でスポーツコンテンツを提供する国際企業で、欧州ではよく知られた存在。
あらゆるスポーツについてのデータや記事のほか、自ら試合の映像も制作し、主に企業やメディアに対して提供している。スポーツニュースで流された会見映像が実はパフォーム制作などということも珍しくありません」(在欧スポーツジャーナリスト)
'07年設立と、パフォームは歴史こそ浅いが、その成長は目覚ましい。'11年2月には世界最大のサッカー情報サイトである「ゴール・ドットコム」をはじめ、スポーツデータを扱う企業を次々と買収。世界でも有数のスポーツ総合企業に成長した。
賭博の「合法化」を見据える
昨年、『東洋経済オンライン』のインタビューにおいて「いくらなんでも2000億円は高すぎるのでは」との声に、ダ・ゾーンのサービスを統括するジェームズ・ラシュトン氏はこう答えている。
〈ベリーベリーベリー、自信がある。投資したおカネを上回るリターンを得られると確信している。日本への投資は長期的な視点で見ている。Jリーグのパートナーとしてサッカーファンを増やし、スタジアムの体験をすばらしいものにする。
こうした取り組みがすぐに収入に結び付くとは思わないが、スポーツを楽しむ人が増え、サッカーを見る人も増えて、スタジアムに行く人も増えれば、ダ・ゾーンの会員も増える〉
リーグ運営の方法、サッカーの〝見せ方〟を変えれば、Jリーグ中継は十分ペイできると、強気の構えなのだ。
「例えば、ヨーロッパのサッカー中継では、選手がゴールを決めた瞬間、顔のアップも含め、様々な角度からの映像が流れ、日本よりも遥かに臨場感のある映像が観られる。確かに、そういうノウハウを日本にも導入できれば、視聴者を増やせるかもしれない。
かつてプロ野球で巨人がイ・スンヨプ選手を獲得して、韓国で一大ブームが巻き起こったときのように、アジアのスター選手を獲得して向こうの国での契約者を増やすという手もあります」(スポーツビジネスを多く手がけるコンサルタント)
しかし、そうはいっても、ダ・ゾーンの月額1750円という契約料で年間210億円を回収しようとすれば、100万人の契約が必要。利益を出すためにはさらに数十万人の契約が不可欠だ。これだけの顧客を獲得するのは容易ではないはず。
それでもなお、パフォームが強気なのはなぜか。