16/09/30 12:58:56.92 mWTb3y9U0.net
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五輪開催費用が3兆円。これが全て消費や投資に回ると仮定すると、日本のGDPが最低でも0.6%増えるわけです。結構なことではないですか。
GDPが0.6%増えると聞いてもピンと来ない方には、
「皆さんの所得の合計が0.6%増える」
では、いかがでしょうか。
わたくしたちは生産者として働き、モノやサービスを生産。お客さんに消費、投資として支出をしてもらう(=買ってもらう)ことで所得を得ます。誰かがお金を使わないと、皆さんの所得は生まれません。
すなわち、給与が発生しません。
誰かがお金を使うのを削ると、皆さんの給与が減ります。
この当たり前の事実すら認識せず、自分たちがデフレ環境下で節約に努めているからと言って、ルサンチマンを貯め込んだ国民が、通貨発行権を持つ日本政府や、日本で最も貯蓄がある自治体、東京都に対しても、
「無駄な支出をするな!」
と、緊縮を求める。結果、自らの所得を減らす。つまりは、貧乏になっていく。
愚民、以外に表現のしようがありません。
無論、例えば東京五輪向けの3兆円が、単なる所得移転&誰かの貯蓄に回ってしまうのであれば、まあ「無駄な支出」と呼んでも構わないかも知れません。
とはいえ、実際には五輪に向けたインフラを整備する「民間企業」の売上になり、働く生産者に給与として所得が分配され、次なる消費や投資が生まれ、別の誰かの所得が生まれるのです。
無論、東京五輪向けのインフラ整備の支出がなされたところで、皆さん個人の所得は短期で増えないかも知れません。
とはいえ、インフラ整備という「需要創出」でデフレギャップが解消に向かい、日本経済がデフレから脱却すれば、いずれは皆さんの所得にも好影響を及ぼすのです。
誰かがお金を使わない限り、誰かの所得は生まれない。
この当たり前の事実すら認識せず、テレビのワイドショーで、小池知事が調査チームの提言を受け、
「ロンドン大会でも2年前に計画が覆った例もある。IOC=国際オリンピック委員会などが錦の御旗になっているときもあり、信頼を失わない範囲でトライする価値はある」
と、発言したのを見て、
「小池、やるじゃん!」
「小池、いいぞ! もっと無駄な出費を削れ!」
などと拍手喝采する。
結果、日本経済に必要な需要創出が絞られ、貧相な五輪を開催し、世界に恥をさらし、さらにはデフレ長期化で国民がますます貧乏になる。
貧乏になった国民は、さらなるルサンチマンを蓄積し、「金を使うな!」「無駄を削れ!」などと自分の首を絞めていく。
我が国は、愚民国家になり果ててしまったのでしょうか。