16/06/28 14:47:53.10 CAP_USER9.net
今につづくプロ野球、職業野球のリーグ戦は、一九三六年にはじまった。
その仕組みをととのえたのは、東京巨人軍をひきいた読売新聞である。
プロ野球そのものも、読売新聞がてがける興行だと、当時はみなされた。
読売以外の新聞は、だから試合の結果などをほとんどつたえていない。
戦後にプロ野球人気が高まってからは、やや様子がかわりだす。読売以外の新聞も、紙面をさくようになっていく。
とはいえ、他紙の報道も、人気の高いジャイアンツを中心にすえつづけた。
テレビの時代になっても、読売グループの日本テレビが、このチームをもりたてている。
他の地上波各局も、それに追随した。おかげで、ジャイアンツの人気は、ますます高まっている。
関西圏では、一九六九年に開局したサンテレビが、事態をかえだした。
同局がはじめた阪神戦の中継は、地元で阪神ファンをふやす、その起爆剤になっている。
今では、関西でくらす野球好きの大半が、阪神を応援するまでになったと、前回のべた。
しかし、こうした現象は、関西圏以外でもおこっている。
中部地方や中国地方でも、中日ドラゴンズや広島カープが、ファンをふやしていった。
二十世紀の後半には、地方局が地元のチームを、いっせいにあとおしする。
放映権料の高い読売ではなく、コストがかからない地元球団の放映に、ふみきった。
これにあおられ、地元にチームのある野球好きは、そちらへ心をよせるようになる。読売への気持ちは、払拭して。
野球に関するかぎり、各地の地方局が、地元の自立をうながしたのだと