16/03/12 21:37:35.25 Ly6nWA250.net
キース・エマーソン、亡くなる
4月に来日が予定されていたので、とても驚いた。死因については、自殺とも言われているが、まだ確定的なことが発表されていないので、何とも気持ちの持っていきどころがない。
エマーソン・レイク・アンド・パーマーは、僕が編集長時代に何度もロッキング・オンの表紙になったアーティストだ。東京と大阪でスタジアム・ライヴをやるくらいの圧倒的な人気を誇っていた。
何度かインタビューをする機会があったが、ニューヨークのマジソン・スクウェア・ガーデンのバックステージでしたインタビューが印象に残っている。
ライヴ後の騒然したバックステージで、僕の「人間は存在そのものが不幸だと思いますか?」というとんでもない質問にとても丁寧に答えてくれた。
主にグレッグ・レイクが答えたが、キースもニコニコしながら付き合ってくれた記憶がある。
ELPはキース・エマーソンの硬質でスピード感のあるキーボードに、グレッグ・レイクの情緒的なメロディーとヴォーカルが合わさる絶妙なバランスが魅力のバンドだった。
当時はキーボードに刀を刺すキースのパフォーマンスが話題になったが、彼のプレイは基本的に冷静で正確なものだ。いわゆるインプロビゼーションで聞かせるタイプのプレイヤーではない。ちょっと誤解を招く表現かも知れないが、とても節度と知性を感じさせるプレイだった。
僕は、今でもELPはクリムゾンやイエス、フロイドと同じように現在でも十分に通用する表現だと思っている。もう一度、観たかった。とても残念だ。
ご冥福をお祈りします。
今日の日経夕刊。
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