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この「主催者発表」については、面白い話がある。
呉智英氏の著作「バカにつける薬」(1988年・双葉社)から引用したい。
“(前略)私にとっては「昔からの疑問」でもあったのが"主催者側発表"である。”
“別名を"大本営発表"とも"水増し発表"とも言う(略)革新団体による集会やデモの参加者数についての主催者側発表のことである。”
“新左翼だけのことではない。社会党・共産党の旧左翼も、もちろんそうだった。少なくとも四割や五割は水増しだったし、多いときには
五十割増しや六十割増しも珍しいことではなかった。”
“私は、こういう革新勢力が、カールビンソンには核疑惑があるの、政府声明は信用できないのとぶちあげる神経を疑う。(略)"正論"を吐いたつもりのその口で、
自分たちの都合のいい時は、人数を二倍だろうと三倍だろうと四倍だろうと、主催者側発表して恥じないのである。”
(同書P.112-115 “日常からの疑問 こんなものいらない!?―「主催者側発表」”より)
これは、呉氏が早稲田の学生だった1960年代の話である。左翼の「水増し発表」は少なくとも半世紀の歴史を持っていることが分かる。
さらに面白いのは、この小文の初出掲載紙である「朝日ジャーナル」(朝日新聞社が1959年から'92年まで刊行していた週刊誌)編集部の取材に対して
警視庁警備部が回答している部分だ。続けて引用してみる。
“警視庁警備部
「計数器を使って、一人一人数えています。集会のあとデモに出るので、交通整理の必要があるからです。(略)主催者側がどんな数字を発表しようと、
向こうの勝手ですが、計数器を持っている人など、見たことありませんね」”
(同書P.117より)
前述の通り、この取材を行ったのは他ならぬ「朝日新聞社」である。「主催者発表」のバカバカしさを30年近く前に知りながら、未だに「総括」を実行しないのはなぜなのか。
左翼勢力は旧態依然とした悪習を保守しつつ、プロパガンダに精を出しているようだ。 そろそろ自らの運動自体を「革新」してみるべきではないのだろうか。
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