15/08/25 14:28:15.39 5LfFbnII0.net
むかし言われていた言葉で感心したのが、
「日本のスポーツ界を取り巻く環境はプロ野球の阪神に似ている」
というものだった。
「野球は日本人の心の支え!阪神は関西の誇り!」などと、マスコミも
庶民も騒ぎたてるくせに、阪神を取り巻く環境はとても貧しかった。
当時の阪神は日本一小さな私鉄の一つでしかなく、球団に人気はあっても
企業組織としての母体は脆弱の極み、選手の環境は劣悪で、補強もせず
当然勝てない。でも下手に勝つと年俸をあげなきゃいけないからと、かえって
勝てないようにしている節すらあると。
そして勝つと大騒ぎするマスコミも周辺の企業も自治体も、支援となると
プイッと目をそむけ、知らないフリをする。阪神は単なるオモチャとして
いじられているだけで、実は誰も大切になんかしていないと。
日本のスポーツ界も同じで、海外のように老若男女がスポーツを楽しめる
環境など存在せず、オリンピックになると大騒ぎするけれど、選手たちは普段
まともに練習できる環境もなく、海外に遠征する時には家族を含めて選手が
自腹を切るしかない。経験も積めず、ライバルたちのデータも集まらず、
そして周囲は無理解。「好きでやってるくせに贅沢言うな」と「清貧の思想」を
押し付けるだけで、勝つための支援は企業も自治体も知らんぷり。
しかしアマスポはシドニーの頃までの惨敗続きにやっと目が覚めて、ナショナル
トレーニングセンターの設立、国家レベルの支援を得て、いまでは練習の
環境ばかりでなく、データベースからライバルたちの過去の試合を瞬時に
見ることができる端末を強化選手ひとりひとりが持たせてもらって、移動中でも
研究ができるといった、世界のトップを争える環境がやっと整った。
「勝つためにしなければいけないことをちゃんとやる」国になった。
そしてアテネ、北京、ロンドンと快進撃を続けている。
そして東京オリンピックで、身障者スポーツを含めて日本国民のスポーツに
関わるスタンスは劇的に向上するだろう。
その時が、戦後のドサクサに作られた掘立小屋みたいな組織「日本プロ野球
機構」が役割を終える時だろうね。