15/04/28 15:09:39.84 sKsnOl910.net
なぜ野球はおじいちゃんしか見ていないのか その一考察
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…高目のストライクゾーンを広げて試合時間の短縮を図ったのは2002年だったが、
わずかに効果があったのは2年だけで、去年はすっかりもとに戻って、セ・リーグが
3時間20分、パ・リーグが3時間29分と、ともに過去最長を記録した。
どんなに気が長くても、そういう試合を見るのはもう限界なのである。
なぜ限界かを示すのに格好のデータがある。平均試合時間が2時間30分程度だった
1967年のある試合の所要時間を、ストップウオッチで実測して分析したものだ。
それによれば、2時間39分の試合時間のうち、投球と投球の合い間が一番長くて
1時間25分31秒(そのうち、打者が打席をはずしていた時間が25分11秒)。
攻守交替に要した時間が34分36秒。ボールデッドになっていた状態が5分19秒。
そして、打者が打ち、野手がそのボールを処理するのに要した時間が、全体の
5分の1の33分。
つまり5分の4の約2時間は、 何 も 行 わ れ な い 時間だった
では、当時より平均で1時間ちかく試合時間が延びたいまは、どの部分が
延びたということになるのだが、野球は昔も今も9イニングで、攻撃の
ルールも変わっていないのだから、打球の処理に要する時間がそんなに
増えたとは考えにくい。
要するに、何もおこなわれない時間が1時間ちかく増えたのである。
(※註・実質試合時間が35分だった場合、3時間30分の試合では、
試合時間の約83パーセントが「なにもしていない時間」である)
その原因はいくらでも思いつくが、イニングごとの投手交代、バッテリー間の
複雑なサイン交換、ピッチャーのひんぱんな投球板外し打者の打席外し、
それに無意味な牽制球の多さなどをあげれば足りるだろう。
つまり、われわれは、3時間ちかくの試合時間のほとんどはそういうことを
見せられているのである。
やる方はそれも野球のうちだというのだろうが、見せられる方はたまったものではない。
「本当のファンサービスとは」 text by Yasuhisa Ebisawa