12/07/30 16:04:38.24 wzDvNTrf0
解説者の目(山口香)旗判定が一変…柔道、競技に水を差す「ビデオの目」
柔道の判定において「ビデオの目」の影響力が増すことに懸念を抱いてきたが、
ついに問題点がもっともまずい形で出た。
それが男子66キロ級の準々決勝、海老沼匡-チョ準好(韓国)戦の判定だった。
畳の上の3審判の旗判定で一度はチョに3本上がった。
それがビデオをチェックしている舞台袖のジュリーからの指摘で覆り、
前代未聞の再度の旗判定は海老沼に旗3本。
日本の海老沼が勝ったからいいというものではない。こんなにころころ判定が変わるなら、
選手は何を信じて戦えばいいのかわからなくなる。
柔道におけるビデオ判定の導入は現在、男子チームを率いる篠原信一監督が敗れたシドニー五輪の決勝で、
どちらが技を仕掛けたのか微妙で「誤審では」との議論がわき起こったことから議論が進んだ。
導入当初、ビデオはあくまで補助的なものであるはずだった。
篠原さんのようにどちらが技をかけたか判別しにくいケースや、
技をかけたのが場外か場内か微妙といったケースなどに限られるはずだった。
野球でいえば本塁打かファウルかといった、ビデオに任せた方がはっきりするというケースのみだ。
逆にいえば、技の勢いや体勢など技の評価に関する部分はビデオでなく、人間の目で判断するというのが大前提のはずだった。
ところが近年の大会では畳の上の主審と副審2人の目より、ビデオが偉くなっている。
つまり「センターテーブル」と呼ばれる舞台袖に控えた“第4の審判”、ジュリーの権限が異常に大きくなっているのだ。
今大会はビデオをチェックしているジュリーの指摘を受けて、有効、技ありなどのポイントが取り消されることもしばしば。
私の見る限り、これまでのところジュリーが何か指摘して判定が変わらなかったことはない。
ここが問題でジュリーの判断がほぼ絶対のものになっている。
これでは畳の上の審判は何のためにいるのかということになる。
日本経済新聞 2012/7/30 0:29
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