13/12/17 12:19:47.35 M8rberYf0
次に、残業代も会社から払われず、連日サービス残業を強いられているとします。これも社員の立場から考えれば、
直ちに労基署に駆け込むなり弁護士に相談するなりして、残業代を取り返すという話になると思うのですが、
経営者の立場では残業代はなるべく払いたくないということになります。
そこで、「経営者目線」で考えると、我慢してサービス残業をするべきという結論になります。
ほかにも、有給休暇だって取得しないほうが会社としたらうれしいでしょうし、休日出勤だってガンガンしてほしいということになるでしょう。
このように、「経営者目線」を強調しすぎると、労働者にとって利益になることは、ことごとく否定されてしまいます。
ある部分において、経営者の利益と従業員の利益は、明確に対立しています。それなのに、従業員に対して「経営者目線」を持てと言うことは、
利益を放棄しろと言っているのと同じことです。
そうやって過度に「経営者目線」を持った結果、待っているのは、「社畜」として会社の都合のいいように働かされてしまう未来です。
■ 「経営者目線」で働いても、給料は「従業員」
忘れてはならないのは、どんなに「経営者目線」を持って働いたところで、しょせん雇われは雇われにすぎないということです。
経営者顔負けの仕事をして、会社に莫大な利益をもたらしたとしても、もらえる給料はあくまで「従業員」としてのものです。
少しぐらいは給料がアップしたり、昇進したりすることはあるかもしれませんが、それでも経営者が得るのと同じぐらい
莫大なおカネを手にすることはできません。
これは、ものすごくアホらしいことではないでしょうか。こんなまともな見返りもない状況で、
「経営者目線」を持って働いても、自分が得することはありません。
また、従業員が「経営者目線」を持って仕事をしなければならないとしたら、本当の経営者はいったい何の仕事をするのでしょうか。
会社の立場で物事を考え、意思決定をするのは、経営者の仕事のはずです。それを雇われにすぎない従業員に求めるというのは、
ある意味で経営者の「甘え」とも言えるのではないでしょうか。