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韓国へ「解毒の旅」 新潟日報12月28日
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12月はじめ、韓国に行ってきた。女2人、ただただ韓国の美味しいものを食べまくった旅。
2泊3日の滞在で、一日6食、合計で20食近く食べた。
そんな韓国は、まさに「解毒」の旅だった。
初日に訪れた食堂は「客が最底辺」という揺るぎないポリシーに基づく営業方針を貫いており、非常に感銘を受けた。
まず、呼び込みはしつこいのに、いったん店にはいるとおばちゃんは豹変。ものすごく雑な扱いに変わる。
頼んだユッケジャンとイカ炒めは美味しかったものの、注文の時点で既にケンカ腰。
極めつけは、「お店の従業員たちの食事風景」
客に出す炊飯器とは別の炊飯器のご飯を食べていたのだが、店の人用の方が明らかに炊きたて。
そこまではいいのだが、食事後が問題だった。店の人たちは食べ終わると、残ったご飯を当たり前のように「客に出す方の炊飯器」に投入。
食べ残した人は、みんな当然のように私たちに出される方の炊飯器に余ったご飯を戻していく。
その光景を見て、私は感動に打ち震えた。
少し前、日本では高級料亭が余った料理を使い回したなどでして
問題になったわけだが、お隣韓国のこの店では、従業員の食べ残しのご飯が堂々と客に提供されているわけである。
しかも、何の悪気もなく。
かたや日本では、いつからか「消費者こそが一番偉い」という価値観が幅を効かせている。
ちょっとしたことでクレームをつけたりする社会は、どうしたって殺伐としてしまう。
しかし、「お金を払って残飯を食べさせられる」という貴重な経験をして、思った。
世の中、なんかもっと適当でいいんじゃないか、と。
少なくとも、私はこの現場を目撃して目くじらを立てるような人とはお友達になりたくない。