12/09/26 13:12:54.46 lxOitBFEP BE:1717608645-PLT(12000) ポイント特典
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ナショナリズムは、扱い方を間違えると大ケガをします。そして領土問題には、妥協というものがありません。だからこそ、かつて
1972年9月27日の第3回日中首脳会議において、田中角栄と周恩来は「しばらく尖閣諸島は放っておこう。将来、石油が
必要なくなれば揉めることはない」と、棚上げすることに同意しましたし、‘78年には、鄧小平が「次の世代に任せよう」と言ったのです。
外交担当者のギリギリの知恵であったと思います。
いま、日中両国は引くに引けない状態になっています。その原因が、私は前原誠司元国交相にあると思っています。
2010年9月、尖閣周辺でカワハギが異常発生していました。日本では料亭で扱われる高級魚ですから、中国漁船が目の色を
変えました。その漁船を、海上保安庁が公務執行妨害で逮捕しました。小泉政権時までは、ただ領海から追放していたケースでした。
この「逮捕」が、鄧小平以来の「棚上げ」の約束違反だったのです。なぜなら、在宅起訴という略式裁判ではあっても、日本の
国内法において裁かれ、日本の裁判所の書類にハンコを押してしまえば、その時点で日本の法律が及ぶ範囲であるということを
認めることになるからです。おそらく、前原氏はそのことに考えが及ばなかったのでしょう。そうでなければ、司法に判断を託すはずが
ありません。
ここで「鄧小平との約束は反故になった」と中国が判断しても仕方ありません。中国側の行動が激しさを増してきたのは、それ以降
です。
このまま両者がメンツをかけて主張を強めていけば、日中関係に取り返しのつかない亀裂が入ります。しかし最近、少しですが
実務者同士のコミュニケーションが回復してきている気配があります。今回国が尖閣諸島を購入することに決めたのも、石原都知事
が東京都のものとして購入したら、中国を刺激しすぎることを危惧するからだと、外交チャネルで伝えているのではないでしょうか。
(つづく)
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