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私の家はお金持ちではありません。だから同じ服を三日間ほど続けて着ることもよくありました。
でも下着は毎日替えていました。ただそれだけで、「わァ、三日も着たはる」「きたなァ。さわんな、くさるぞ」と言われました。
ある日、学校に登校してくるといつのまにか一番うしろになっていて、机には、「あほ、ふけつ、おまえがさわったものは
全部くさるわ、どっかいけ」などと油性のペンで書き込んであったのです。[朝日新聞大阪本社:なぜいじめるの―渦中からの報告, p.48]
こうしたどの学校でも見られるいじめの風景の中にも、子供なりの触穢思想を見て取ることができる。
彼女は、下着の方は取り替えているのだから、衛生上問題はない。
しかし、みんなと異なって、三日続けて同じ服を着るという異質性ゆえに、
学級のエントロピーを増大させ、同級生から汚いと感じられてしまう。
ここから、いじめの本質がスケープゴートであることが分かる。
学校におけるいじめは、裏切り者の粛清に似ている。裏切り者は、《味方なのに敵》という両義性を持ち、敵と味方の区別をあいまいにする。
裏切り者は、敵以上にシステムのエントロピーを増大させるので、敵に対する以上の憎悪をもって抹殺される。
「敵ながらあっぱれ」と、敵の勇敢な行為が褒め称えられることはあるが、「裏切り者ながらあっぱれ」と、裏切り行為が褒め称えられることは絶対にない。
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