16/01/01 07:47:34.39 CAP_USER*.net
日本サッカーを率いる指揮官3人がそれぞれ新年のインタビューで抱負を語った。リオデジャネイロ五輪アジア最終予選に臨むU―23(23歳以下)日本代表の手倉森誠監督(48)は、アジアの頂点に立ち、6大会連続五輪出場を宣言した。
―運命の最終予選直前。チーム作りの手応えは?
「過去の五輪代表より準備期間は長いが、活動日数は短い。過去のチームとは全然違う作り方をしてきた。セントラル方式(1か所集中開催)は一発勝負であることに加え、コンディションの合わせ方や過密日程など難しい面は多いが、だからこそ引き受けた。いよいよ、その時が来た」
―1次リーグの相手は北朝鮮、タイ、サウジアラビア。どのような展開を予想している?
「大会の流れは、初戦の北朝鮮戦の開始20分で決まる。日本が仕掛けるか、そうでないか。タイと北朝鮮は小気味よさがあるし、サウジアラビアは本能的な上に賢さもある。ただ、どこもフィジカルが強く、油断ならない」
―6大会連続五輪が懸かる出場枠は3。14年1月のアジア選手権、同9月のアジア大会はともに準々決勝敗退。8強が壁だ。
「これまで成果が出なかったことは逆に良いこと。誰一人、慢心はない。リオでのメダルを目指すとともに、ロシアW杯も見据えている。ロシアの可能性を考えると、絶対に負けられない。以前と異なる大会方式を乗り越えれば、日本国民に勇気や感動を与えられる。でも負けたら、怒りに変わる。日本サッカー界の命運が懸かっている」
―ロシアW杯といえば、ハリル監督は「デュエル」(決闘)や「縦に速いサッカー」を提唱している。
「以前から言われ続けていること。でも簡単に強くはならない。確かに体脂肪率も大事だが、プロになって体づくりしているようでは遅いし、今の体格では潰される。それならば、球離れやパススピードを高めればいい。ザック(ザッケローニ)と半年、アギーレと半年、そしてハリルと半年。短期間で3人に関われたことは、大きなプラス」
―3人の特徴や違いは?
「ザックはポゼッションスタイル(ボール保持)を作った。サイド攻撃でアジアでは敵なしだったが、ブラジルW杯で課題を突きつけられた。アギーレは守備意識から入り、素早く攻める。15年1月のアジア杯は準々決勝で負けたが(ザックとアギーレの)2人のスタイルが融合された。今は、縦に速い部分が誇張されがち。日本人は学ぶ意識が高いし、技術もフィジカルも吸収すればいい。それこそポゼッションもカウンターもできる国になるべき」
―「学ぶ」といえば、手倉森ジャパンでは座禅や病院慰問などピッチ外での活動を重視している。
「アジア諸国では日常的に危険に直面する国も少なくない。それに対し、俺たちは命がけでやっているかと。激闘を勝ち抜くには、人として成長しなければいけない。仙台で東日本大震災を体験した時、生きたくても死んでしまった多くの方々がいて、当たり前のことが当たり前じゃないことに気づかされた。今も監督を『してる』けど『させてもらっている』。負けた時も負かせてもらい、勝った時も勝たせてもらう。人としてのおごりが一切なくなった」
―手倉森ジャパンが新年のスポーツ界の話題を独占する?
「ラグビーも、大会が始まってから一気に熱が上がった。サッカーは視聴率が低下しているし、挽回したい。そして、開催地がカタールということで、大いに可能性をカタール(語る)年になる」
―正月紙面にダジャレ?
「いやいや、本当に。勝って日本中を呼び込みたい。初戦で勝てば、次も勝つ、勝つ、勝つという流れになり…それは盛り上がる。集中開催は厳しいが、同時にアジア王者になるチャンス。予選を通過し、出場した過去の五輪とは違う。アジアナンバーワンの国としてリオに行きたいね」(聞き手、U―23代表担当・田中 雄己)
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