15/11/21 11:31:58.54 *.net
テレビでスポーツ中継を見るとき、たいがいある疑問に駆られてリモコンの「番組情報」を押す。
ゴン中山さんはリモコンのことを「チャンチェ」と言うらしい。チャンネルチェンジの略だそうだ。
んなことはどーでもいいのだが、番組情報を押すのは、その試合がどこのスタジアムで
行なわれているかを知るためだ。国内のサッカースタジアムや野球場なら画面を見ればだいたいわかるとしても
、ときおり、はて、これはどこのスタジアムだろうと思うことがあるのだ。たとえば、
過日のサッカーW杯予選のカンボジア戦などがそうだったりする。
が、残念なことに、番組情報にはそういう情報が載っていないことも多い。
試合会場のインフォメーションがないのは、もしかしたらテレビの運動部の方々には「5W1H」という
概念がないからかもしれない―、などと思ってしまう私だ。いいのかそれで。報道のイロハだってえのに。
改めて説明するまでもないとは思うが、5W1Hというのは、いつ(When)、どこで(Where)、誰が(Who)、
何を(What)、何故(Why)、どんなふうに(How)やったかを明確にした情報伝達の基本を言う。
私が記事を書くぶんにはそれでいいのだが、最近のビジネスシーンでは「5W3H」とか「6W2H」のように
バリエーションが増えるらしい。Whomや How many、How muchなどが入るのだとか。社会人の
基礎なのだそうです。ご存じでしたか?
という話も本編には関係なくて、テレビを見ていてもどこのスタジアムで試合が行なわれているか
わからないから結局ネットで調べることになるのだが、そんなことが気になるのは私だけなのだろうか。
たいへん愚痴っぽい導入になってしまったのは、木曜日に行なわれた「世界野球WBSCプレミア12」
の決勝トーナメント準決勝で侍ジャパンが韓国代表にまさかまさかの逆転負けを喫したからだ。
八回を終えた時点で日本のリードは三点。韓国チームを相手にしたときの三点差は決して
セーフティリードとは言えないが、しかし、それでも、まさかまさかの逆転劇だった。結果だけを見れば、
韓国チームの勝利への執念がサムライに勝っていた試合だったのかもしれない。
試合をご覧にならなかった方のために簡単に経過を説明すると……、
侍ジャパンの先発は北海道日本ハムファイターズの大谷翔平くんだ。
一九九四年生まれの二一歳。日本の若きサムライだ。ともすればダルビッシュ投手を
しのぐ投手に成長するやもしれない日本の宝でもある。
大谷投手は七回を投げ、打たれたヒットはわずかに一本(デッドボールが一つ)。韓国チームに得点を許さず、
合計二十一個のアウトのうち十一個を三振で奪う見事なピッチングで、韓国の選手には申しわけないが、
格の違いを見せつけたような快刀乱麻だった。日本代表は、大谷投手が投げているあいだに三点を先制した。
大谷投手の後を継いだのが東北楽天ゴールデンイーグルスの則本昴大投手だ。二年連続でパ・リーグの
奪三振王に輝いた則本投手の投入は、日本代表の勝ちパターンでもある。則本投手は、八回こそ
文句なしの好投で韓国打線を抑えたものの、回をまたいだ最終回、韓国の代打攻勢に三連打を浴び、
瞬く間に一点を失うと、韓国との点差を三対一の二点とした。あれあれ、と目を疑ってしまうような展開だ。
則本投手は次打者に不用意なデッドボールを与え、無死満塁という絶体絶命の大ピンチを作って
マウンドを降りた。焦りと消沈が漂うサムライたちとは好対照に、韓国ベンチはノリノリだ。
結局、則本投手はワンアウトを取ることもできず、楽天のチームメイト・左腕の松井裕樹くんに
後を託すのだが、松井くんも韓国の勢いに圧倒されてしまったか、決め球のスライダーを一球も投げることなく
押し出しで韓国に一点を献上。三対二と、日本は一点差に詰め寄られてしまった。