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野球の世界大会「プレミア１２」で初代王者を目指していた日本代表・侍ジャパンが１９日、東京ドームで行われた準決勝の韓国戦に３―４でまさかの逆転負け。
最悪の試合内容で世界一を逃し、屈辱の３位決定戦（２１日、東京ドーム）行きとなった。試合後、小久保裕紀監督（４４）は采配ミスを認め「自分の責任」としたが、
２年後の第４回ワールド・ベースボール・クラシック（ＷＢＣ）に向け、今後の侍ジャパンはどうすべきなのか。侍ファンの間からは、解任要求も飛び出している。
屈辱的な敗戦とあって試合後の小久保監督は憔悴し切っていた。３点をリードしながら９回に一挙４点を奪われ、そのまま悪夢の逆転負け。落胆する選手たちを集めた指揮官は「今日の負けの責任はオレにある」と口にしたという。
報道陣に対しては、７回まで１安打無失点で好投していた先発・大谷（日本ハム）を８回から則本（楽天）にスイッチし、回またぎで９回まで続投させたことについて次のように説明した。
「大谷が６回まで行ったら、状態を見ながら則本を２～３イニング行かせようと思っていた。大谷が７回まで行ったので（則本は）最後までと判断した。勝たないといけないという場面での継投の難しさを感じた。則本の状態がいいから、最後は締めてもらおうと考えたが…」
だが、９回に大きく崩れた則本は３連打を浴びて１点を返され、なおも無死満塁で降板。その後、大慌てでバトンを託した松井裕（楽天）も押し出し四球を与えてマウンドを降り、４番手の増井（日本ハム）が李大浩に痛恨の逆転２点適時打を浴びた。
その場面について、小久保監督は「松井は無死満塁で（マウンドに）出してしまったのは酷だった。あそこでなくもう１つ前、二、三塁の場面で出してあげれば…とも思った。
いつも９回のマウンドを締めているクローザーとは違うクローザーをしっかり集めて７、８、９回の１イニングずつを抑えてもらおうとチーム編成をしたが…。最後までうまくいかず、すべては自分の責任です」と振り返り、敗戦の責任を負った。
本紙専属評論家の伊原春樹氏も「小久保監督は最後に間違えた。明らかな采配ミス。それまではうまくやっていたのだが、大事な場面で経験不足が出てしまった。
大谷を代えたのはまだいいとしても、９回は則本ではなく、回の頭から松井で行くべき。遅くとも無死二、三塁からです。則本は突然崩れることがあるし、抑え投手を松井と決めたのなら、やはり９回の頭から投げさせるべき。
増井もボール先行となると安易にストライクを欲しがるところがある。今季は数字は残しましたが、決して安定したクローザーではありません。則本、増井という投手を本当に知っていたのかというと疑問が残る」と手厳しかった。
だが、今回の采配ミスによって「辞めることはない」とも。
「今回は韓国のレベルも低かったし、メジャーの出ていない米国は問題外。勝って当然という大会で、プレッシャーも大きかったと思う。それなのに負けてしまったということで、小久保はしばらく眠れない日が続くんじゃないか。
ただ、結果がすべての世界とはいえ、今回だけで小久保の首を切ったらいけないと思う。実際にいい采配もしているわけだし、監督業の怖さや難しさを改めて肝に銘じ、今回の失敗を糧に２年後のＷＢＣに臨んでほしい」（伊原氏）
小久保監督は試合後のミーティングで、選手たちに「世界一の目標は達成できなかったが、ファンの人たちのためにも最後は勝ち切ろう」と、必死に鼓舞したという。果たして小久保ジャパンは、この屈辱を次に生かせるのか。
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