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今年7月、サッカーの常識を覆すルール変更が、またひとつFIFAからアナウンスされた。
これまでサッカーの公式戦では、選手にGPSなどの「計測デバイス」をつけることは禁止されていたが、
IFAB(国際サッカー評議会)の要請により、ついに解禁されることが決まったのだ。
IFABとは、イングランド、スコットランド、ウェールズ、北アイルランドの各協会からの代表者1人と
FIFAからの代表者4人で構成される、サッカーのルールを決める組織だ。これまでには
「ゴールライン・テクノロジー」の導入などがここで認可されてきた。
今年5月のIFABの会合においてGPSデバイスが正式に認められ、それを受けてFIFAは、
その導入を各大会の運営者や各国のリーグ主催者に委ねることを発表したのだった。
すでにFIFAの大会では使用実績が。
すでにFIFAの大会では、今年5月から6月にかけてニュージーランドで開催されたU-20男子W杯、
6月から7月にかけてカナダで開催された女子W杯でGPSデバイスが解禁された。ニューヨークタイムズ紙に
よれば、女子W杯ではアメリカやカナダなど7チームが使用していたという。
依然として、ベンチにいる監督やコーチが試合中にGPSデバイスから情報を受け取ることは禁止されているが、
ハーフタイムには活用することが認められている。
現在、世界の多くのリーグでは高価なトラッキングカメラによって選手の走行距離やスプリント数が
計測されているが、それよりも安価で測れるようになる。元々、練習および練習試合ではGPSデバイスの
使用は自由だったが、やはり公式戦は別物。今回の規制緩和は、サッカー分析業界に大きなインパクトを
与えることが予想される。
その変革の中で存在感を示しそうなのが、オーストラリア発のカタパルト社だ。
7月7日、等々力陸上競技場で川崎フロンターレ対ドルトムントの親善試合が行われた際、
香川真司らドルトムントの選手がスポーツブラジャーのような装具を身につけていることが話題になった。
その“ブラジャー”に、カタパルト社の最新技術が詰まっている。同社の唯一の日本人スタッフ、斎藤兼氏はこう説明する。
「スポーツブラのようなウェアの背中の部分に、小さなデバイスを入れるポケットがあります。GNSS
(GPSは米軍が開発したもの。ロシアなどの衛星を含めた総称がGNSS)によって位置情報がわかるだけでなく、
デバイスには3つのセンサー、『加速度計』、『ジャイロスコープ』、『磁力計(コンパス)』が内蔵されていて、
様々なデータが内部メモリーに記録されます。それによってトラッキングカメラでは不可能なデータを得られるようになりました」