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激戦で腫れ上がった顔面とは裏腹に、試合直後の“引退”会見では憑き物が落ちたような雰囲気を漂わせていた。ボクシング界きっての“悪童”として、数々の逸話を残した亀田興毅(28)。
総合格闘技への転向も囁かれるなか、本人は“第二のリング”への熱い思いをブチ上げるのだ。
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実際、興毅の言葉からは、12年間に及んだ現役生活への未練は感じられない。
「そりゃ、“勝って引退”のほうが嬉しいですよ。でも、このタイトルマッチを最後に、綺麗さっぱりやめようと決めてました。まぁ、グズグズ続けても仕方ないですし、引き際としてはよかったと思います。
今後はM&Aを手掛けるような経営者として、第二の人生を歩んでいきたいです」
現在、亀田家はJBC(日本ボクシングコミッション)との確執が尾を引き、国内で試合を開催できない窮地に追い込まれている。
そうしたなか、今後を占う試金石として取り沙汰されたのが、4階級制覇を目指す興毅が、王者・河野公平に挑んだ10月16日のタイトルマッチだった。
米・シカゴで行われた一戦について、スポーツライターの渋谷淳氏が振りかえるには、
「亀田選手にブランクの影響や体力の衰えは感じなかった。
ただ、がっちりとディフェンスを固めた“負けないボクシング”が身上なのに、最終ラウンドまで激しく打ち合ったのは意外でした。ラストファイトという覚悟が、彼を駆り立てたのかもしれない」
■コーディネーター
しかし、試合は“亀田有利”の下馬評を覆す結果となる。興毅が序盤に放ち続けたボディブローがローブローと判定され、減点を重ねたことが勝敗を分けた。
結果、“0-3”の判定負けを喫した興毅は電撃引退を表明。ボクシング界を掻き乱した“浪速の闘拳”としては、あまりに呆気ない引き際に思えたが、
「正直なところ、一昨年11月の韓国でのタイトルマッチも、ベストの動きとはほど遠かったんです。それからはボクシング以外のトラブルが続いて、モチベーションを維持するだけで精一杯。
ただ、嫌な流れを断ち切るために4階級制覇に向けてもう一度、気持ちを奮い立たせた。これ以上、先はないです。試合前にタイムスリップしたい気持ちはありますけどね」(興毅)
とはいえ、改めて今後の展望について問うと、一転して往年のビッグマウスが顔を覗かせる。
「以前から腰を据えてビジネスをやりたいと考えていました。これまでのボクシング人生で、各界の第一線で活躍されている方々と知り合い、成功者からしか聞けない知識や経験を学ぶことができた。
この人脈を活かして、人と人、ビジネスとビジネスを繋ぐコーディネーターのような仕事がしたいですね」
さらに、稀代の“ヒール”らしからぬ、こんな夢も。
「まだプロ選手を統括する組織がないアジアの国々にボクシングを広めたい。ビジネスの延長線上で、ボクシング業界の発展に携わることができれば、元ボクサー冥利に尽きます」(同)
場外乱闘ばかりが目立った現役時代とは打って変わって、真っ向勝負を挑むという。もちろん、第二のリングに、ボクシングよりシビアな戦いが待ち構えていることは言うまでもない。
BOOKS&NEWS 矢来町ぐるり 11月7日(土)8時10分配信
URLリンク(zasshi.news.yahoo.co.jp)