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今シーズン、指揮を執ったタイは、東南アジアで唯一、植民地になったことのない国だという。
一方、僕が18歳から20歳までサッカー留学をし、現在も永住権の関係で必ず2年に1回行っているブラジルは、
南米でありながらポルトガル語を言語としている。ポルトガルに占領された過去があるからだ。
タイは現在『スマイルの国』と言う。「サワディーカップ」という挨拶は「こんにちは」「こんばんは」「おはよう」
「ごきげんよう」「お元気ですか?」……、すべてを意味した言葉。「サワディーカップ!」と両手を合わせ、
「ニコッ」と笑う(この笑いがミソだ)。これがタイの挨拶。どんな時でもだ。
聞いた話だが、この挨拶は政府が作ったもので「私たちは喧嘩をしませんよ」というメッセージだという。
これが「スマイルの国」の由来だ。
一方のブラジルは『サンバの国』ラテンの根っからの明るさから、サンバのようにいろんな事をサンバの
リズムで行なう。もちろんサッカーもサンバのリズムだ。この『サンバカーニバル』は1年間働いたお金をすべて
サンバカーニバルの衣装に使うとも言われている。
そしてそれを楽しむブラジル人にはアメリカ系からイタリア、フランス、勿論、白人から黒人、インディオ、
日系人もいる。それは移民国家の素晴らしさでもある。
さて、こうして他の国を見てきて思うのは、では「日本とはどんな国なのか?」ということだ。よく
「日本らしいサッカー」をやるというが、日本人らしさとは何であろうか?
タイから戻った僕は、タイを『スマイルの国』と題し、ブラジル留学から戻った当時には、ブラジルを
『サンバの国』と題した。もちろんサッカーとコーヒーで有名な『サンバの国』ではあるが……。
しかし、自分の国を題することなど考えたこともなかった。タイから帰国して僕は、タイと日本での生活から、
日本は『考える国』と題してみようと思った。
それは自分の正直な氣持ちからだ。
日本を『考える国』としたのは、良い意味でも悪い意味でもだ。
良い意味では、どのスポーツでも外国人監督が言う日本人選手は「真面目で勤勉である」ということ。
最近、ラグビーなどからもこの日本人選手の勤勉さが話題になる。サッカー界ではかなり前
(10年前のS級ライセンス時)から言われているが。ただ考え過ぎると大変なことになる。
頭が疲れてろくなことを考えなくなり、身体がネガティブに働く。タイに住んでいる日本人の友人がよく言っていた。
「タイ人は、『なぜ日本はあんなに素晴らしい国で発展しているのに、自殺する人が多いのか?』と疑問を抱いている」と。
タイより裕福な国民なのに、だ。
これはブラジル人も同じようなことを言っていた。僕が留学していた頃のブラジルは物が食べられなくて
死んで行く人がいた時代だ。なぜ、日本人に自殺する人が多いのか分からないと……。
僕の友人は中学の先生をやっていたが、彼は僕にこんなことを言った。
自殺は誰が悪いのか―?
それは中学生のイジメによる自殺についてだ。きっと日本では思っていても、感じていてもタブーなのだろう。
「それはいじめた人間と、それをコントロールできなかった人にしかあたらない」と答えると、
「なぜ? 本人は悪くないのか?」と友人はストレートに僕に言った。そして彼の口癖でもあるが、
「手の平は、足の裏は本当に死にたがっているのか?」と言う。
「死にたがっているのは頭だ」と。
これをストレートに僕に言ってきたことが、僕が彼を信用するひとつの要因でもある。