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かつて日本代表に選ばれ、清水エスパルス、横浜F・マリノス、ヴァンフォーレ甲府で活躍した青山直晃選手。
Jリーグでの10年に渡るキャリアを終え、2015年より戦いの場をタイ・プレミアリーグに移している。
近年、急成長を遂げるタイサッカーに身を置くことで感じる、日本サッカーの厳しい現状とは?
現役トップレベルの選手が語る、貴重な提言をぜひお読み頂きたい。(文・写真 本多辰成)
―今季、ヴァンフォーレ甲府からタイのムアントン・ユナイテッドに加入しました。
どういった経緯や思いがあっての移籍だったのでしょうか。
青山:Jリーグで10シーズン、プレーをしましたが、プロになる時に親と「10年やれたらいいね」と話していたんですね。
ちょうど10年という節目を迎えて、そのタイミングでタイから話をもらいました。
Jリーグの他のチームでプレーする選択肢もあったのですが、環境を変えて違うことをしてみてもいいかなと思ったんです。
―移籍する前、タイリーグにはどんな印象を持っていましたか?
青山:岩政大樹さん(ファジアーノ岡山)や茂庭照幸さん(セレッソ大阪)が昨シーズン、タイでプレーしていたのもありますし、
タイリーグが盛り上がっているというのは聞いていました。実際に環境を見てみたいと思ったので、
契約前に一度タイに来て、ムアントンのスタジアムを見学しました。その時は一日だけで帰ったのですが、
スタジアムも綺麗ですし、良い印象を受けました。
―では、その段階で移籍を決断したのですね?
青山:いえ、その時はJリーグのチームとの話も継続していたので、ムアントンの話は一度はお断りしました。
でも、帰国後にムアントンのオーナーから連絡が来て「どうしても来てほしい」ということで、
条件面もアップされました。オーナーからの直接の連絡が決め手になって、移籍を決断しました。
―待遇の面は、Jリーグと比較してどうですか?
青山:ムアントンは車も用意してくれますし、家賃も出してくれるので生活費があまりかかりません。
日本の場合は税金がけっこう取られるので、そういう面を含めるとタイの方が条件はいいと思います。
家族とよく相談した結果、子どもをインターナショナルスクールに通わせることもできますし、
子どものためにもいいんじゃないかというのもあって「タイに行ってみよう」となりました。
実際、チームにはよくしてもらっています。
―実際にタイに来てみて、タイリーグの印象はどうでしたか?
青山:日本のサッカーとは全く違いますね。タイのサッカーは、フォワードは前で待っていていい、
ディフェンダーはしっかり守る、というサッカーです。タイの人たちはイングランドのプレミアリーグが好きなので、
イングランドのサッカーに近いのかもしれません。
―では、そのサッカーに適応するのに時間はかかりましたか?
青山:自分はセンターバックなので、基本的に「ボールを跳ね返して守る」というのは日本と変わりません。
でも、日本のサッカーは本当に細かくて特殊なのかなと、こっちに来て感じるようになりました。
タイはシュートも多いし1対1も多くて、サッカー自体はこっちのほうが充実感や面白さを感じています。