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画像 最高の笑顔を見せる黒川(左)と高橋
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第97回全国高校野球選手権地方大会が全国各地で開催され、今年も熱い戦いが繰り広げられている。そのなかでも
大きな話題となったのが、11日の千葉大会1回戦・小見川戦で2打席連続本塁打を放った、文理開成の黒川英充(3年)だ。
黒川は部に所属しておらず、部員が1人しかいない文理開成の試合を成立させるために参加した“助っ人”だった。あまりにも
ドラマチックな黒川の2本塁打には「最強の帰宅部あらわる!」とネットを中心に騒然。この男はいったい何者なのか。
その素顔に迫った。
房総半島の最南端、海まで約10メートルという場所に文理開成高校はある。
高校時代、名門遊学館(石川)で甲子園出場経験がある野球部顧問・角田佳昭監督(28)の目にも、黒川の野球センスは
際立って映った。
「中学からその活躍ぶりは知っていた。恵まれた体格。体育教師として見ても、何をやらせてもタイミング、リズム感がすごい。
天性のものと、幼いころからのトレーニングの成果だと思う」
地元でその存在は有名だった。3歳上の兄・雄太朗は館山総合が千葉大会ベスト16に残った年のエースで、父も高校野球監督
経験者という野球一家。小学2年で野球を始めた黒川もメキメキと頭角を現し、小学4年生以下の大会では3年生ながら
ピッチャーとキャッチャーを任された。
中学ではショート、センターを務めたが、3年の年に部員不足で野球部が廃部。高校では再び野球部に入るも、監督の
指導方針が合わず、1年で退部。その後に転校した。非凡なものを持っていながら、月日だけが流れた。
そんな黒川に転機が訪れたのが今年4月。文理開成で声をかけられた。
「いっしょに野球やろうよ」
文理開成の野球部員はたった1人。主将を務める高橋空聖(ひろき=3年)は中学時代に不登校になり“高校では自分を変えよう”と
思い野球部に入部した。当時の部員は先輩が11人で同期はゼロ。その先輩も次々と卒業し、3年生となった今年、ついに部員は
高橋1人になった。
角田監督は当時の高橋をこう語る。
「まあ、正直辞めちゃうんだろうなって思ってました。経験もないし、技術的にも難しいのは明らかだった」
しかし高橋は違った。
「ずっと野球が好きだった。辞めようと思ったことは一度もない」
人数が足りず、試合の時だけ友人に頼み込んで来てもらった。球場を借りられず、学校裏の空き地を整備して練習した。真面目で
寡黙な高橋の頑張りに、徐々に“友人”は“仲間”になった。