15/06/30 19:54:59.14 *.net
フジテレビの月9ドラマが、7月スタートの「恋仲」(主演福士蒼汰)で3つの原点回帰を試みている。「ラブストーリー」「オリジナル」「旬の俳優」の3点だ。
このところ、極道もの、ミステリー、続編、時代劇などジャンル不明に陥っていた月9だが、全盛期を築いた経営上層部の「月9は基本はオリジナルラブストーリー」という思いは強い。
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ラブストーリーでは視聴率を取れないというドラマ界の現状を反映し、7月スタートの各局連ドラは、銀行改革、農村活性、病児保育、外資系ホテル、
リスクマネジメント、平面ガエルなど、専門性の高いお仕事もの一色。フジ「恋仲」は唯一のラブストーリーとなった。
青春時代をともに過ごし、社会人になって再会した男女の胸キュンを描く王道スタイル。月9の定義を「旬の人が出ているキラキラしたもの」(亀山千広社長)とする同局にとって、
久々に「ラブストーリー」「オリジナル」「旬の俳優」の3点セットでの原点回帰となる。
◆ラブストーリー
90年代に「東京ラブストーリー」などのヒット作を手掛けてトレンディードラマ時代を確立した大多亮常務は「昨今のテレビは、
オリジナルでラブストーリーをやれる枠がほとんどない」と現状を語り「月9は基本はオリジナルラブストーリーをやり続けなければいけないという思いで『恋仲』をやる」と力を込める。
1話完結ではなく、視聴者の根気を持続させなければならないラブストーリーは、脚本家の力量が問われるジャンルでもある。
ここを突破できる脚本家が減っていることも、恋愛ドラマが細っている理由のひとつといわれる。「恋仲」では、現状打破を若い感性に託した。
脚本の桑村さや香氏は、フジテレビヤングシナリオ大賞出身の33歳。
藤野良太プロデューサーも33歳だ。自らも33歳の時に「東京ラブストーリー」「101回目のプロポーズ」を連発した大多氏は「30代前半は一番視聴率を取りそうないい時期」と期待を寄せる。
一方、「枠の育成」という視点から月9のラブストーリー路線を支持しているのは、「踊る大捜査線」「ロングバケーション」などのヒット作で知られる亀山千広社長だ。
月9はこのところ、極道ものの「極悪がんぼ」、続編ものの「HERO」、時代劇「信長協奏曲」などあらゆるジャンルに手を広げているが、
いま一度枠のコンセプトを明確にするよう制作現場に指示したことを定例会見で明かした。
「枠のカラーをきっちり決めれば、その枠に才能が集まってくる。
この枠はラブストーリーの枠なんだと思うと、そういう才能が集まってきて、新たなストーリーの作り方を生むことができる。
サスペンスの次は軽いラブコメ、という具合では、見る人に視聴習慣がつかない。この時間帯にここに行くとこんな感じのものが見れるという流れを作ることが大切」。