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頑張り次第で給料はBCリーグ時代の20倍近くになる。豪州出身のヤクルトの新助っ人、ミッチ・デニング(26=右投げ左打ち)のことだ。
29日のソフトバンク戦で来日初本塁打。29日現在、4試合に出場して打率2割ながら5打点を挙げている。
バレンティン、ミレッジの相次ぐ故障により、BCリーグ新潟から26日に入団。年俸360万円プラス出来高の格安助っ人は、13年にリーグ首位打者を獲得するなどシュアな打撃がウリ。
小川SDは「広角に打て、頑張ろうという姿勢もある。アマチュア相手ではあるが、日本の投手の攻め方もわかっていると思う」と話す。
24日にミレッジが登録抹消されたため、交流戦開幕に間に合うように前倒しして契約したそうで、6月からは新人選手が暮らす戸田寮に入る。
バットは新潟時代のものがプロの規定に合わずに使用できず、同僚のものを借りてプレー。新潟時代にはいなかった打撃投手の存在を新鮮に感じていたほどだ。
■新潟時代の2カ月分をすでに稼いだ
新潟時代の月給は15万円(年俸80万円)。家賃4万円の6畳一間に住み、行きつけの定食屋で「500円定食」を食べて暮らしていた。
「BC時代は少ない給料でもグチは言わなかったそうだし、餃子が好きで日本食も苦にしない。ハングリー精神旺盛でマジメな性格。合流初日にいきなり『野球をいろいろ教えてください』と首脳陣に頭を下げていた。
真中監督からはプロ野球で長くやれる秘訣などをレクチャーされ、『練習開始などの時間をきちんと守ることが大事』と言われると、27日には練習開始の2時間以上前に球場入りしていた」(球団関係者)
真中監督は「26歳と若く、まだまだ発展途上」と話しており、28日の日本ハム戦の試合前には首脳陣から走塁のアドバイスを受け、熱心に耳を傾けていた。
ジャパニーズドリームは魅力的だ。年俸は360万円も、一軍にいれば一軍最低年俸(1500万円)が支給される。150日以上の登録で1500万円が確定。150日未満だと日割り計算で1日につき7万6000円が加算される。
4日間の登録で30万4000円だから、すでに新潟時代の2カ月分を稼いだ計算になる。
途中入団のため満額は難しいとしても、120日間の登録なら912万円。年俸、出来高と合わせると1500万円に迫る。
来日していたデニングの両親と恋人は29日に帰国予定。3人はすでに豪州で一緒に暮らしているそうだから「家族」のためにもビッグチャンスを掴むつもりだ。
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