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ダウンロードやストリーミングといった音楽配信サービスが登場し、国内外の音楽産業はCD一辺倒ではなくなった。そんな中にあって、
日本を代表する音楽チャートのオリコンは、依然CDの売上高を重視する。なぜなのか。小池恒社長に話を聞いた(1月16日取材)。
(中略)
―握手券や投票券などをCDの特典につけるいわゆる「AKB商法」についてお伺いします。同じ人が特典目当てに同じ作品を複数枚
買うことは問題ないのでしょうか。
お時間があれば、一度AKB48の実際のイベントに行ってみてください。ファンは1日、すごい楽しい思いをして帰っていくわけです
よ。東京ディズニーランドで1万円を使う人がいる一方で、こういう使い方があってもいいと思います。
AKBのCDを10枚買って、イベントに行く。握手の合間には、ファン同士がコミュニティーで交流したり、新人の子のミニライブが
開かれていたりする。すごく盛り上がっているんですよね。それをきちんと見た上で、AKB商法が正しいのかどうか考えてほしい。
ウチが把握している限り、大体平均すると10枚とか。会場に来ている人は7、8枚だと思うが、実際7、8千円の対価を払ってイベン
トに来ているということを考えたときに、AKB商法は決して間違っていないと思います。
―ごく少数とはいえ、CDを1万枚買う人がいたら、ランキングに影響しないのでしょうか。
ウチのランキング上は、たとえば1万枚買っていたとしても、20枚分しかカウントしないこともあります。そこまで厳しくやらないと
、社会の信頼を得られないので。
―みんながAKB商法を始めたら、チャートが混乱するのでは。一般の人から見て、「ランキングがおかしいな」ということになりま
せんか。
時代時代で、ランキング上位の顔ぶれがある特徴を持ってくるというのは、どうしようもないこと。演歌、アイドルブーム、バンドブー
ム、ビジュアル系などの変遷があって、いまはアイドルの時代です。
そうは言いつつ、過剰な競争をあおるようなことがあれば、どこかのタイミングで、社会常識に照らし合わせて判断しなければいけない。
たとえば、(CDランキングで集計対象としてきた)ミュージックカードも、プロモーション用に低価格でバラまくようでは、「ヒット
した」とは言えません。まったく同内容で表紙だけを変えたカードを売ることで、ユーザーの過剰な負担につながるとしたら本意ではない
。それはあまりにもイージーじゃないか、という問題意識は持っています。(※インタビュー後の4月に集計を廃止)。
―オリコンとしては、ランキングは単純に「CDの売り上げ順位」ということだと思いますが、世間的には「オリコン上位=いい音楽
」という認識があります。そのギャップのために、特典商法などに対して違和感を抱く人もいるのではないでしょうか。
それはありますね。先日もある人から「フォークロックのランキングみたいなものをつくって、世の中に浸透させてほしい」と要望を受
けました。それはやろう、と考えています。いま、演歌ランキングで1位を取るということが、演歌歌手の人たちにとっての現実的な目標
になっています。そういうのをフォークロックでもやる。
そこでは、そういう(特典商法のような)ポップス特有の売り方みたいなものは排除されるので、年齢によってはフォークロックランキ
ングみたいなものを活用してもらえるといいかなと思います。「こっちの方が腑(ふ)に落ちる」という人も、ひょっとしたらいるかもし
れませんし。
―大人にも納得感のあるランキングというのは非常にいいですね。一方で、フォークロックも演歌と同じ扱いになるのかと思うと、一
抹の寂しさもありますが。
やっぱり、時代は巡るんですね。昔、演歌の人たちが感じたことを、いまフォークロックが感じるということなんですよ。40代以上の
アーティストを対象にしようか、買っている人が40代以上の場合を対象にしようかとか、いろいろ考えたんですけど……。とりあえずは
ジャンルで「フォークロック」というものをしっかり立てていくことを、第一歩にしようかなと思っています。(河村能宏、神庭亮介)
(抜粋)
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