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右手首のけん炎と右前腕部の張りで故障者リスト入りしているヤンキースの田中将大投手（２６）に対してさらなる逆風が吹き始めた。
この日のニューヨークメディアが田中の復帰に関係なく、ヤンキースのエースはマイケル・ピネダ（２６）だとの論調で一斉に報じているのだ。
ピネダは前日のブルージェイズ戦で武器のスライダーが切れを欠きながらも８回無失点の好投で無傷の４勝目を挙げた。防御率２・９７。
しかもピネダが先発した６試合は５勝１敗だ。ア・リーグ東地区首位を走るチームを支えている。
米スポーツ専門局ＥＳＰＮニューヨーク（電子版）は「ピネダは議論の余地のないエースに成長」と絶賛。
「シーズン終盤でサイ・ヤング賞の候補になれる投手は、自分の決め球が不調でも勝利する」と続けた。
ニューヨーク・ポスト紙は「ピネダはエースらしく投球するのにベストな球種を必要としない」との見出しで「田中の復帰はまだ不確実で、
キャッシュマンＧＭを始め、誰もが推測しているにすぎない。他の投手も調子はいいが、ヤンキースはピネダがローテーションの１番手になってくれることを強力に必要としている」
とエースとしての期待を表した。
デーリー・ニューズ紙は「ヤンキースの新エース、ピネダに会おう」と読者をあおり、
「故障した田中とは違い、長身の右腕は数々の故障と闘った後、耐久力のあることを証明した」と持ち上げた。
ピネダの強みは抜群の制球力だ。今季は３９回１／３で与四死球はわずかに４。速球、スライダー、チェンジアップを低めにコントロールできる。
「３つの球種どれでも投げたいゾーンへアタックできる。彼はどのチームでもローテーションのトップになれる」と捕手・マキャンは絶大の信頼を置いている。
ジラルディ監督は「先発投手が３０回登板したとしたら、決め球が好調なのは１０回程度。あとの１０回は決め球を探しながらの投球。
残りの１０回はただ単に粘って投げる。今回（のピネダ）は２番目のパターンだった」と分析。これがエースの投球と言わんばかりだった。
ニューヨークメディアからエースの称号を与えられたピネダだが「５日ごとの登板に集中して自分の仕事をするだけ」といたって謙虚。
田中は７日（同８日）にも首脳陣と回復具合を確認後、キャッチボールを再開する見込みだが、本格的な投球をいつから行うかは不透明だ。
田中が復帰してピネダとともにダブルエースとしてローテーションを支えることができれば、ヤンキースにとって２００９年以来となるワールドシリーズ制覇が現実味を増してくる。
5月8日(金)7時10分配信
URLﾘﾝｸ(headlines.yahoo.co.jp)