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オリ姫とカープ女子がついに直接対決だ。オリックスでは５月２９日の交流戦・広島戦（京セラドーム）を「オリ姫デー」と称し、カープ女子との“対立構図”を全面的に押し出すことになった。
女性ファン急増のオリックスは、さらなるオリ姫拡大を推進中。流行語大賞にまでなったカープ女子をここで一気に凌駕（りょうが）しようという勢いだ。当日はグラウンドの熱戦だけでなく、女子たちの場外戦からも目が離せない。
伊藤、海田、安達、駿太、武田、山崎福、小田らイケメン揃いのオリックス。彼らにスタンドから黄色い声援を送る女性ファンは“オリ姫”と呼ばれ、球団は今季から“オリ姫推し”の営業戦略を本格的にスタートさせた。
女性向けグッズを増強させ、ゆったり座れる平日限定企画「オリ姫シート」を販売。
４月２９日の楽天戦（京セラドーム）を「オリ姫デー」と題し、全選手が特別ユニホームを着用し、来場の女性ファン全員にユニホームをプレゼントするなど、イベントやサービスを充実させた。おかげで急激にオリ姫が増殖中だ。
しかし、まだまだ先行しているのが、広島の「カープ女子」。近年のチーム躍進とともにワードが世間に認知され、昨年の「新語・流行語大賞」の年間トップ１０に選出。
カープ女子として球場に足を運ぶことがトレンドにもなった。オリックスとすれば“追いつけ、追い越せ”の存在。そんなライバルにパワーを見せつけるチャンスが巡ってきた。
５月２９日の「オリ姫デー」第２弾だ。球団はこの日の広島戦を「Ｂｓオリ姫ＶＳカープ女子」と銘打ち、試合前の綱引き合戦やリレー対決、ファッション対決などさまざまな企画を用意し、ファン同士の場外戦を盛り上げていく予定だ。
球団のイベント・運営グループの水田主任は「女性ファンといえば、カープ女子が代名詞。それに続いてウチもオリ姫で女性ファン獲得を打ち出している。
そんな中でのせっかくの広島戦ですから試合だけでなく、スラィリーとバファローベルのマスコット対決やファン同士の対決もやっていこうということです。
ポスターや球場での映像も対決の構図を前面に打ち出します」と鼻息が荒い。オリックスにすればオリ姫をさらにＰＲできるだけでなく、カープ女子を「やっつける」チャンスでもあるわけだ。
これまで「レディースデー」などで女性ファン獲得を狙ってきたオリックスだが、反応はいまひとつ。
昨年のチーム大躍進と連動する形で「オリ姫ワード」が徐々に浸透し、ようやく軌道に乗ったことで水田主任は「初めのころはカープ女子の“二番煎じや”なんて言われることもありましたけど、最近はありません。
スタンドを見ても女性が増えてきた印象はありますし、浸透してきたと実感しています。ネットで検索しても広まっている感じはありますね」とニンマリだ。
さらに今後の展開にも注目だ。オリックスは４月１２日に京セラドームで行われたファッションイベント「関西コレクション」にブースを出展。球団関係者は思わぬ反響に驚いた。
「野球に興味のないような女の子たちが２００人以上、ブースに置いていたオリックスのユニホームを着て撮影してくれたんです」。この時の写真をホームページやポスターに使い、オリ姫“拡大”作戦に役立てていくという。
「今後もまだまだできることがある。グッズも増える余地はあると思う。ウチも今年から女性にフィットする形に変えています」（水田主任）とオリ姫ファッションを中心にさまざまなアプローチを思案中だ。
今季は開幕から苦戦を強いられているオリックスだけに黄色い声援はチーム巻き返しの原動力。「５月２９日はカープ女子には負けたくない。ここでガツンとオリ姫パワーを見せつけたいですね」と水田主任。カープ女子ともども、本拠地で迎撃だ。
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