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かつての豪快なフォームに、もう戻ることはできない。それは本人も分かっている。
だがそれでも、栄光の過去と決別するのは難しい。34歳になった「怪物」はいま、投手としての岐路に立っている。
肉体より精神の問題
松坂大輔の恩師である、横浜高校野球部元部長・小倉清一郎氏が寂しげに語る。
「高校時代の豪快なフォームは、見る影もなくなってしまいました。踏み出す足と軸足の歩幅が狭く、棒立ちのような投げ方。
肘も全然上がっていない。我々のような野球関係者だけでなく、素人が見ても違和感のあるフォームでしょう。
私は松坂に親心がありますから、復活してくれるはずだ、と言い続けてきました。
コンスタントに試合に出るようにさえなれば、二桁勝利を挙げられる可能性もある、と。
でも本音を言えば、それはもう難しいと思っています。
仮に年間を通して投げさせてもらっても、4~5勝できれば御の字ではないか。それほど深刻な状況だと感じています」
かつて「平成の怪物」と呼ばれた男がいま、もがき苦しんでいる。
現在、松坂はソフトバンクの福岡・西戸崎練習場で、「リハビリ組」として調整中。
復帰がいつになるか、見通しは立っていないという。ある球団関係者が明かす。
3月半ばにインフルエンザで5日間ほど練習を休んでから、様子がおかしくなりました。
休養が明けて数日経っても、ブルペン練習を行わず、ようやく31日に40球程度投げただけ。しかも次の日も、その次の日も投げ込みは一切しなかった。
そしてやっと、工藤監督に『身体の張りと疲れが抜けない』と報告に来た。
ところが病院で検査をしても、医学的な要因はないんです。
治すべき箇所はないはずなのに、松坂は一人でトレーニングルームにこもっている。
トレーナーは『精神から来る体調不良じゃないか』と見ているし、もっと口の悪いスタッフは、『あれは仮病だ』と言っています」
URLリンク(zasshi.news.yahoo.co.jp)
現代ビジネス 4月20日(月)11時1分配信