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我が耳を疑った人は多かったのではないか。野球評論家の張本勲氏が12日、レギュラー生出演中のTBS系『サンデーモーニング』の番組内での“問題発言”。
「カズ」の愛称を持つ、サッカーJ2横浜FCの元日本代表FW・三浦知良選手に引退を促すコメントをしたからである。
張本氏は自身がコメンテーターを務めるスポーツコーナー「週刊御意見番」で、4月5日のジュビロ磐田戦において48歳1カ月でJ最年長ゴールをマークした
カズの話題が取り上げられた際に「カズファンには悪いけど、もうお辞めなさい」とコメント。
その後も困惑する他の出演者をヨソに張本氏のカズに対する舌鋒は止まらなかった。「スポーツマンとして、もう魅力もない」「(J2は)野球で言えば二軍だから、
二軍でがんばってもそんなに話題性もない」「若い選手に席を譲らないと。団体競技だから伸び盛りの若い選手が出られない。だから、もうお辞めなさい」―。
毒舌に火が付いてしまった張本氏はカズについて「彼はあれほどの選手だから(今後は)指導者としてね」と一応の敬意を示しながらも一方的な持論をまくし立て、
最後は「(現役に)しがみつく必要はない」とバッサリ切り捨ててしまった。
当然ながらネット上は大炎上。「サッカーの『サ』の字も知らないアンタが言う資格はない」「一生懸命頑張って結果残しているカズをけなすな」
「J2が二軍と同じという発言はありえない」などと張本氏への批判がすさまじい数で飛び交い、大きな騒動へと発展した。
同コーナーで張本氏は毎回「喝!」と言いながらスポーツの話題に過激な苦言を呈することをウリにしている。これまでも何度か物議を醸した言動はあったが、
結局は「まあ、あれはアノ人のキャラだからねえ……」というムードに流されて半ば済し崩し的にスルーされる傾向が強かった。
しかし今回のカズへの引退勧告は明らかに行き過ぎだ。世間から大ブーイングを浴びせられても同情の余地などまったくない。完全な「アウト」である。
●プロ野球界の“悪しき慣例”
巨人、日本ハム、ロッテで活躍した張本氏は現役23年間で通算3085安打の日本プロ野球記録を打ち立て、野球殿堂入りも果たした「レジェンド」。
日本球界に多大な功績を残した偉人であることは多くの人が認めるところだ。しかし、その張本氏ならば何を言っても許されるのか。
その答えは「NO」としか言えない。しかもカズは、張本氏が門外漢のサッカー界で活躍中の選手。
これまで多くの功績を残し、今も年齢を感じさせないプレーで限界に挑戦し続けているサッカー界のレジェンドに上から目線で「お辞めなさい」と言う資格など張本氏にはない。
実は今から2年ほど前、テキサス・レンジャーズのダルビッシュ有投手が同番組で過激な発言を繰り返す張本氏に関するファンからのツイートに対し
「てかあのコーナーは何のためにあるのかな?けなすため?わからん」「メジャーのOBでそういう人たちいないなぁ」などと返答したことがあった。
ダルビッシュのツイートはまさにその通りで、日本プロ野球界にはOBたちが過剰なまでに幅を利かせ過ぎてしまう“悪しき慣例”がある。
セ・パの両リーグで監督、コーチを務めた経験を持つ球界OBはこう嘆く。
「日本プロ野球で古株と呼ばれるOBの中には『自分こそが絶対であり正しいんだ』と思い込んでいる人が残念なことに多い。
そういう人たちは指導者になれないか、もしくはコーチや監督になったとしてもチーム内から反発を食らって結局は球団にクビを切られてしまうケースが大半です。
指導者になっても今の時代背景を受け入れようとせず、ロクに勉強もしないで選手たちに『オレの若いときはこうだった。
だからオマエのやり方は間違っている』と決め付けて強要するから総スカンを食らってしまう。選手側の立場になって相手を理解しようということがまるでできないのです。
理論そっちのけでただ文句を言ったり、イチャモンをつけたりすることだけが自分の義務であり仕事なんだと勘違いしてしまっている。
昭和時代のど根性論が当たり前とされていたころはそれでOKだったかもしれませんが、今の時代はNGです。
そういう人が野球評論家としてワーワー言うのはメディア側からすれば“オイシイ”のかもしれませんが……。名監督、名コーチにはなれないでしょうね」
ITmedia ビジネスオンライン 4月13日(月)10時46分配信
URLリンク(headlines.yahoo.co.jp)
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