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JFAが掲げる「世界のトップ10」は霞みつつあるのが実情だ。
アジアカップの準々決勝敗退で、日本代表は昨年のU-16、U-19、U-21に続き、すべてのカテゴリーでベスト4進出に失敗した。
もちろん今回のアジアカップやU-19アジア選手権、どちらの準々決勝も圧倒的にゲームは支配していたので、アジア内での地位が急落しているわけではない。
しかし半面、アジアで勝ち切れていないことを踏まえれば、少なくとも2000年レバノン大会のトルシエ時代と比べれば後退の感は否めない。
また今回のアジアカップが将来を睨んだわけではなく、あくまで今結果を出すためのチームで臨みながら、平均して約4歳年下のUAEに敗れたという事実は決して軽くはない。
歴史を振り返れば、日本は二度の急成長期を築き現在に至っている。
最初は1960年に東京五輪を目指し、ドイツからデットマール・クラマー氏を特別コーチとして招聘してからの8年間だ。
将来性重視で若い選手を集め、基本から鍛えて二度の五輪をほぼ同じメンバーで戦い銅メダル獲得に至った。
ひと握りの精鋭を集中強化することで、ファミリーのような代表チームが成果を挙げたのだ。
二度目はJリーグ発足のタイミングである。プロリーグができて、様々な環境が劇的に整備され夢の舞台が創設された。
こうして底上げが進むとともに、欧州へと羽ばたく選手も増えていった。
例えば、Jリーグ発足前の韓国は見上げる存在だったが、J開幕前年に初の外国人監督ハンス・オフトが日本代表を率いてからは、
7勝11分け7敗とまったく互角の戦績に変わった。
ただし極東に位置しスポーツへの取り組み方が日本と酷似する韓国には追いつけても、なかなかその先には進めていない。
確かに世界の歴史を俯瞰すれば、日本は急成長を遂げた。
しかしJFA(日本サッカー協会)が目標として掲げる「世界のトップ10」が現実味を帯びているかと言えば、むしろ霞みつつあるのが実情だろう。
そしてこの差は、もはや現状維持では縮まらない。日本全体の潜在能力を引き出すために、大胆な抜本的改革を図る必要がある。
日本サッカー界は、第一次成長期を経て「代表強化だけでは、後が続かない」(故長沼健・元日本協会会長)ことを学んだ。
その結果、長い歳月を経てプロ化が実現したわけだが、では第二次成長期では何が不足しているのか、未だに十分な検証と解決策には至っていない。
URLリンク(zasshi.news.yahoo.co.jp)
SOCCER DIGEST Web 1月27日(火)13時24分配信
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