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フジまさかの視聴率、社長新年挨拶で思い語る
年明けから目を疑うような事が起きた。1月第1週(14年12月29日~15年1月4日)の週間平均視聴率において、
フジテレビが夜帯(ゴールデン帯、プライム帯)でテレビ東京に抜かれ、2015年、最下位でのスタートとなったのだ。
視聴率調査が開始された1963年以来、初めてのことだという。
日別でみると、大晦日や元日も夜帯で負かされた。さらに1月4日(月)はなんと夜のG帯・P帯だけでなく、
全日帯含め、3部門全てでテレビ東京に抜かれてしまったのだ。全日帯とは、朝6時~24時までの時間帯で、
ほぼ丸1日においてテレ東を下回るなんて……。本来なら、テレ東の健闘を称えるところかもしれない。
ちなみに、TBSは1月第1週の週平均は3部門とも民放3位の発進となったが、1月3日は3部門全てでテレ東が
TBSを上回っているからだ。だが、今回フジの不振がここまできたか、との衝撃が強い。
新年のスタートでまさかの事態となり、フジにしてみれば、耐え難い思いではないだろうか。
それだけに、1月5日、フジ亀山千広社長の社員に向けた新年挨拶が注目された。
その中で、「おそらくみなさん悔しいと思っていることだろう。私も悔しい。でも、これが私たちに突きつけられた
現実である。今日1月5日、みなさんの胸に刻んでいただきたい」と語った。そして「この結果は、視聴者の心が
捉えられていないことがすべてだと思う。(中略)負け始めたときにも(視聴者は)付いてきてくれるだろうと
過信があったに違いない。きっとそのしっぺ返しを今受けているのだろう。視聴者に対してサービスできているのか、
今一度自分のやっている業務を見つめ直してほしいと思う。自分たちがすべきことは『視聴者に対するサービスである』という
ことを、改めて考えてもらいたい」と訓示した。また、社員の間で、社長の考えがよくわからないということが
聞かれるという話もして、ならばと、「プロの集団」を目指し「全社が一丸になることだ」等と自身の考えを述べ、
一人一人がリーダーとしての自覚を持って「社長だろうと上司だろうと、堂々と言い返して議論してほしい」と訴えた。
年末年始のタイムテーブルを見た時にいくつか疑問があったが現場介入しないよう意見を控えた。
「しかし、社長であろうと意見を言うべきだった」と省みたという。「その代わり、僕に対しても意見を言って欲しい。
それで議論をすることで、よりよい方法が見つかると思う」と。
そして、「来年の今頃は笑ってあいさつができるようにしたい」と語ったが、波乱の幕開けとなった2015年。
対岸の火事ではないTBSの巻き返しはなるか、独自路線で追い風のテレビ東京は躍進するか、独走日本テレビを睨む
テレビ朝日はトップ争い復帰となるか。その中で、かつての王者フジテレビがいかにして這い上がるか。
終わりなき視聴率争いが今年も始まった。
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