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男性ファンに支えられているというイメージが強いプロ野球に、新たな動きが出ている。
「カープ女子」と呼ばれる広島を熱烈に応援する女性ファンが注目されたのをはじめ、
新たなファン層として各球団が若い女性に目を向けている。
サービス付きシート
広島が５月に関東在住の女性ファンを招待するツアーを開催した。
球団が広島までの新幹線代を負担する斬新な試みで、
多くのメディアに取り上げられた。
「カープ女子」に引っ張られるように球場には女性の姿が増えている。
ＤｅＮＡのファンクラブでは女性会員数が一昨年に比べて４倍以上になったという。
ＤｅＮＡは手薄だった女性向けのサービスとして
初めて５月にチョコレートの食べ放題付きシートを販売。
オリックスも「スイーツチケット」として人気のロールケーキを付ける工夫を始めた。
ユニホームを配る
もともと女性ファンが多い球団にとっても今の状況は重要だ。
ファン層の主力が４０代以上の女性という日本ハムは、
現在の強みを将来も維持するために若い女性の開拓を狙う。
５月に「女子高生デー」を実施し、
９月には３連戦で「野球女子デー」「女子大生デー」「ママさんデー」を仕掛ける。
島田利正球団代表は「３０代の女性にサッカーより野球を選んでもらわないと。
女性が男性を連れて来る」と意気込む。
楽天は老朽化が進んでいた球場のトイレを改装し、
清潔感を高めるだけでなく大型の鏡を設置するなど女性のニーズに応えた。
託児所や授乳室を設け、子供連れでも気軽に来場できるように気を配っている。
地上波でのテレビ中継が少なくなる中、
各球団は放送権に頼った経営から球場で利益を生む「箱型ビジネス」に変化しつつある。
少子高齢化で人口が減少する状況で女性は発展の鍵だ。
熊崎勝彦コミッショナーは「女子の関心が増しているのはすごく力強い。
野球が男女ともに受け入れられ、発展してほしい」と期待した。
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